何度も書いてきましたが、鼻唇溝プロテーシスと鼻唇角プロテーシスは私と私の父が発明した手術です。必要は発明の母とことわざにある様に、ニーズがあるからです。
鼻唇溝(ほうれい”線”は人相学用語で、正しくは溝)は、加齢変形と骨格の影響で深くなります。法令線は表情ジワですが、鼻翼の横の溝の上方に三角形の深い窪みがあります。従来からその部位を注射で埋めてきましたが、ここにたっぷり入れると”線”も引き出されて浅くなり目立たなくなることを、父は昔から知っていました。私が美容形成外科医となった34年前にも、真っ先に指示されました。注入物は種々ありましたが、吸収されるか、吸収されない物は肉芽化します。そこで父は、当然(父はシリコンのオーソリティー)ながらシリコンゴムを入れたくなります。となるとどのルート
▼続きを読む
カテゴリー別アーカイブ: 鼻唇溝プロテーシス
法令線は鼻唇溝と言います。シワでなく溝です。しかも上方の鼻翼横の陥没だけ埋めれば線も見えなくなります。それには注射でもいいですが、プロテーシスも安全な部位です。
一般人は美容医療の用語を知りません。専門用語だからです。日本では美容医療を医学だと認識していない人が居ます。これだけ美容医療が一般的になっても自分で勉強する市民は少ないのです。何故なら問題点は二つ。
昔戦後すぐから、テキトーな美容整形屋が横行してたからです。確かに科学(医学)的でなく、好結果も出しましたが、後遺障害を起こした症例もありました。私は父の遺した症例を見ていますから知っています。何しろ父はその後遺症のメカニズムさえも理解していなかった事もありました。むしろ他にも父に他医の起こしたまずい結果を教えてもらいました。医療サイドも美容医療を真面目に学んでいなかったという事です。当時の日本人が、美容整形をいかがわしい物と捉えていたのは仕方ないのでしょう。昭和時代はむしろ忌避観念さえあり
▼続きを読む
▼続きを読む
鼻先とか鼻の頭とか呼ばれる鼻尖形成は耳介軟骨移植が自然です。今回は鼻唇溝上三角にプロテーシスを同時に入れます。
このところ、外鼻形成の希望者が多く来院されます。私は約10年間は定番の手術をお奨めしてきました。鼻尖には耳介軟骨移植。鼻翼軟骨の縫合に依る縮小術。鼻梁(鼻スジ)にはプロテーシス。鼻唇角にもプロテーシス。鼻翼縮小術は外側切開と内側皮弁法を使い分けてきました。鼻唇角プロテーシスは鼻の為ではありませんが、必要な患者さんが居ました。
定番と言っても、何種類もの方法を駆使してきました。何故なら、患者さんの生来の形態は千差万別です。同じ顔の人は二人と居ません。だから丁寧に診察して、患者さんの希望も汲みつつ、敵する手術法を見つけていく手順が必要です。美容形成外科は医療ですから、診療が重要です。診療は診察と治療(多くは手術)です。診察の結果の診断は治療方針を提示する為のあります。値段を決めるためではあ
▼続きを読む
▼続きを読む
鼻唇溝プロテーシスと鼻唇角プロテーシスの組み合わせが流行中。*今回は難しい症例でした。
鼻唇溝プロテーシスと鼻唇角プロテーシスは、本来私と父が考案したものです。いや本当、は父が誰かから盗んだのかも知れません。何しろ父は、昭和40年代に、鼻のシリコンプロテーシスをしてみようと目論んだ際に、懇意にしていたホステスを、戦前から隆鼻術をしていた病院(もちろん十仁です.)で受けてもらい、その人が戻ってきたら直ちに抜いて、プロテーシスの材質やデザインや挿入部を見せてもらってから、自分でも隆鼻術を開始しました。その後、父は隆鼻術の名人と称されることになったのは有名です。大多数の症例に対して、台付きL型プロテーシスで本当のアップノーズ(白人の美人の鼻)を造っていました。
ちなみに鼻唇角プロテーシスは、台付きL型プロテーシスの台だけを流用したものです。皮膚・皮下組織の余裕がない症例では、台
▼続きを読む
▼続きを読む
鼻唇溝は顔面の周囲の部品との前後関係。美人なのにここが目立つなら、プロテーシス挿入手術の適応性高い。
日本人(アジア人)は両顎歯槽の前突が強く、上顎骨から頬骨が横長で平板:つまりフラットフェイスなので、鼻唇溝の上方の三角が深い傾向があります。どんなに美人でも、逆に美人だから目立ちます。鼻唇溝は法令線と呼ばれますが、人相学の用語です。二次元的には、画に線を書かれますが、立体的には溝で、上記に書いた様に上方は骨格に因る陥没です。そして鼻唇溝は、上方の三角形の陥没を埋めれば、溝も見えなくなります。それは、これから画像を診れば判ります。
上に書いた様にアジア(中華圏)では鼻唇溝を法令線と称しますが、その角度が人相学的に重要です。窄まっていると暗い性格に見え、凶相と見立てられます。鼻翼の横から外側に向かって、丸く弧を描いていると笑顔に見え、優しい顔に見えます。人相はキャラクターから表出される形態
▼続きを読む
▼続きを読む