前回前置きまでとしたのは、原則論を始めに提示したかったのです。今回は具体的に!
形成外科の診療では、特に顔面の、また体表のほとんどすべての部位の再建を主とします。つまり、見た目の(形態的な)治療も機能の治療も目的とするわけです。対象疾患は、形成外科学会が宣言した項目に従っています。やけど、体表の外傷、顔面の外傷(骨折も含む)、体表の先天性異常、瘢痕、手足の外傷および先天性異常、皮膚皮下組織の良性および悪性腫瘍、皮膚皮下組織潰瘍、瘢痕およびケロイド、その他です。これらの形成外科対象疾患のうちの多くが、美容外科の対象疾患と重なります。これまで何度か述べてきましたが、形成外科と美容外科では、対象患者さんが疾病者と正常者、費用が保険と自費という様に違いますが、目的は形態の改善ということで同じで
▼続きを読む
カテゴリー別アーカイブ: 総論
美容医療の神髄本編―美容医療の基本―その3美容外科診療において前提となる知識:解剖、生理とは?。
前回、美容医療における、形成外科の優位性として、形成外科独自の縫合法の説明をしました。
もうひとつ形成外科の優位性として、疾患を治療するため、美容医療に必要な解剖的な知識を学んできたことがあります。さらに言えば、それを実際に目で見たことがあるという点は、ほかにないものです。
近年、卒後に形成外科を大学病院等で研修したのちに、美容外科も始める医師が多くなってきました。今から15年前頃までは形成外科医は美容外科診療をしないという不文律があったのですが、1998年の美容外科学会で両科を同時診療することが勧められたのです。いいことではありますが、かといって形成外科診療において、美容医療の観点から研鑽しているかというと、意識が薄弱な人も多いようです。逆に、いきなり美容外科に入ってしまい、大
▼続きを読む
▼続きを読む
美容医療の神髄本編―美容医療の基本―その2治療:形成外科的縫合とは
美容医療の中で、皮膚科的分野は置いといて、今回は形成外科、美容外科の分野での、侵襲を伴う治療について、その機序、生理、解剖について述べたいと思います。
まず、今回は切開手術に於ける、形成外科的縫合の意味、特徴、違いについて述べると共に、形成外科の優位性についても触れます。
縫合:これまで、26年間形成外科医として、診療してきて、もっとも啓蒙が不足で、そのためもっとも残念な点。何のために、形成外科を受診するのか?。なぜ形成外科医が顔面を手術するべきなのか?。何が言いたいのかというと、私達形成外科医認定医が手術したら、傷跡が消えるに等しいからです。本当?。また偉そうなこと言ってエ~。という声が聞こえそうですし、「だって顔出し,怖いし、傷跡が残るんでしょう?。」といわれると、「じゃあ!
▼続きを読む
▼続きを読む
美容医療の神髄本編 ―美容医療の基本―
今を大事に生き、過去からの経験を掘り起こし、未来に向かって何をしていくべきか?。いつの世でも私達の命題ですが、医療に於いても、現在過去未来のプランが欠かせません。だから、診察が結果を決めるのです。診察は,触ったり,検査したりだけでなく、過去の経過から、求める未来像を引き出す。つまり情報が結果を導くのです。通常,医療に於いては診察前の事前情報を求めます。予診カルテと言ったり,アンケートと称したりします。姓名はもちろん,年齢、性別、住所、職業、家族構成、等が医療に必要な情報なのです。例えば、治療が危急の疾病でない場合、医療者のスケジュールと患者さんの都合の合一がなければ、成り立ちません。仕事の都合,家族の都合,通院の距離と時間等が影響します。職業については,特殊な物質に暴露する人は医学的に診療に
▼続きを読む
▼続きを読む
美容医療の神髄Ⅴ-歴史的経緯第三話- ”口頭伝承話”その1
昭和30年代に入り、その頃巷では、高度経済成長期に乗じて、贅沢医療としての美容整形開業医は、雨後の竹の子のように、増加していきます。昭和36年に父が銀座で開業した時点では、都内に三十院は下らなかったそうです。すぐに、山手線の各駅には美容外科が存在していたそうです。また、大阪では戦前からの外科病院である、白壁病院が美容整形を始めました。
美容整形を開業する医師は他科からの転向しかありませんでした。もちろん多くは、外科系からです。一例として、父は胸部外科医として、北里病院に勤めていました。実はそこに二本の伏線があります。当時は結核患者が多く、胸部外科では、胸郭形成術という肺をつぶす手術法が定番でした。すると、胸がぺちゃんこにへこみます。そこで、当時開発されたばかりの、シリコンジェル等を注入
▼続きを読む
▼続きを読む




