眼瞼下垂症は疾病(病気)です。一重瞼は先天性異常です。アジア人の中でも新モンゴロイドとされる人種は突然変異に因る遺伝子異常を継承しています。いきなり学術的な説から入りました。私は医師ですから、医学という科学に基づいた医療を役目としています。
ホモサピエンス(現生する人間種)は約20年前にアフリカで発生したミトコンドリアイブと称される人の遺伝子から派生しました。彼等は全員二重瞼でした。約5万年前に南アジアや中央アジアに進出して変異してきたのがモンゴロイド人種ですが、まだ二重瞼でした。約2万年前に北東アジアのモンゴルからシベリア、その後満州国方面に進出した集団が、一重瞼と蒙古襞を発現する突然変異遺伝子が蔓延しました。寒冷地適応と不毛の砂漠地帯での適者生存競争の結果として、目が小さい人が生き
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口元の可愛らしさは人格を変えます。静脈麻酔では術中にも人が変わります。
本症例は初診時には楽しく診療しました。結構フランクですが、やりたいことの主張が強く、巷間いわれているように私もそうなので、二人で丁々発止の診察でした。こうして密な診療の結果、適応が高いと考えられ、手術に至りました。術前の計画は看護師に任せて静脈麻酔の希望も汲み、麻酔医が立ち会えるようにスケデュールを立てました。
静脈麻酔は点滴に静脈麻酔薬剤を混ぜて眠り具合をコントロールするだけです。口周りの手術では挿管する吸入麻酔(所謂狭義の全身麻酔)では邪魔になるために避けたい。通常局所麻酔だけで出来ますが、口周りは注入量も多く硬い部分なので痛い。例えば眼瞼手術時は両側で約3cc以下なのに白唇では3cc以上、口角も2cc以上必要です。だから希望に応じて局所麻酔時に静脈麻酔で眠らしてあげます。
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人中部白唇短縮術と口角挙上術。先天性疾患に対応しました。やはり私だからできる診療を信頼してくれたのです。1年後にも画像を戴けました。
医学的に面白い症例でした。先天性疾患があり、その付随症状として上口唇が長く、下顎の後退もありE-ラインがプラス。口蓋裂の治療に付随しての構音障害はリハビリを継続しているため、口輪筋を訓練しているから厚みがあり上口唇が内反している。これまで診てきた症例と比べていろいろな点を留意しなければならないということです。知識を駆使する為に頭脳を駆使しなければならなくて難しいけれど、それぞれ解き明かしてみれば結果が予想出来て面白いのです。
今回1年経て来院されたのです。一つは疲労快復に対する点滴治療。高い知的作業の仕事で疲れるそうです。当初から頭の良い女性だと思っていました。もう一つはわずかな傷跡の処置。ブログを見てきて注射の意味を知って、来院されました。実はもう一つ、先天性疾患を私が1年前に解説し
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眉下切開(切除)は適応症例が限られますが、若年者にも適応患者が居ます。
眼瞼が良く開くのに、皮膚が弛んで来てボテッと腫れぼったくなって来る症例は少なくありません。瞼を開く眼瞼挙筋による狭義の眼瞼下垂症なら、先天性筋力低下でも後天性腱膜性眼瞼下垂でも、挙筋の縫合術が必要です。一重瞼という先天性皮膚性の広義の眼瞼下垂“症”なら、(一重瞼は遺伝性疾患です)重瞼術が最優先です。しかし二重瞼で筋力が瞼縁と皮膚に伝わっている人でも、皮膚だけが伸びて来て邪魔になり目が開け難くなる人は皮膚だけ取れば良いので、眼瞼で除去してもいいのですが、眉下で切除する事も出来ます。
眉下切開は比較的経過が楽で、創跡もブローを書いて隠せるので、受け易い手術です。実は本症例は、他の手術との組み合わせで受けました。一緒には画像提示しません。ただしダウンタイムが一回でやり過ごせるのでお得です。患
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いろいろやってきて、上手くいっていないから難しい口周りの手術
またまた口周りの手術が増えています。このブログは症例紹介ですから、敢えて統計上の数字は提示しません。ブログに載せる症例は、モニター価格として部分提示で20%割引き(正しくは広告出演料のペイバック)します。だから上口唇短縮術と口角挙上術の併施では半分以上の症例がブログ提示を承諾されます。
顔面骨切り術後に口周りの問題を生じる人は多く、本症例もその一例です。中身を減らすと外身(白唇)が余るのは当然で、しかも骨を後退させると口唇全体が垂直化して正対する際により長く見えます。さらに鼻とのバランスも重要で左右の高さが合っていないのも治したい。口も曲がっている。何れにしても難しい症例でした。
症例は32歳女性。当院で注入治療等をしてきた。1年前に口唇にヒアルロン酸も入れたことあり。これまで私
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