当院では、午後の診療時間を予約診療とし、主として手術に専念しています。したがって、患者さんの都合で手術が延期になったり、予期せぬことでキャンセルになると、時間が空いてしまうことがあります。また、手術方法が予め予定していた内容と変わり、時間が空くこともあります。
過日、フェイスリフトを3時間で予定していた患者さんが、スレッドリフトに変更になりました。外国からの長期滞在者ですが、費用の問題もあったようですし、50歳代でまだ早いとの判断ではありました。いつも言いますが、フェイスリフトは若年者でも一回しておいて、10年毎にでも繰り返してもいいのですが、寿命までには費用がかさんでしまうので、近年は、若年時はスレッドリフトで、加齢後にはフェイスリフトでという人が増えています。
てな訳で、1時
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カテゴリー別アーカイブ: フェイスリフト
スレッドリフトも捨てたもんじゃないよ!
スレッドとは、threadと書きます。辞書を引けば解りますが、糸のことです。ちなみにネットで使うスレッドも、糸の様につながると言う同じ意味です。スレッドで持ち上げるLiftすることを総称して、スレッドリフトと言います。
糸で皮膚の裏を引っ掛けて、引き上げるだけなのです。引っ掛けるのはトゲや、支え、結ぶ等ありますが、皮膚に合体する訳ではないので、ズレてきます。つまり戻ってきます。またすればいいかも知れませんが、糸だらけになります。
そこで発想を転換し、年単位で溶けて、体内に吸収されつつ代謝される物性の糸を使うようになりました。どうせ戻るなら、定期的にしようという考え方です。身体親和性の糸ですから、何回しても邪魔になりません。
上左図が術前、右図が術
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小顔とは?から派生してⅥ-ボトックスについてⅤー
ボトックス=ボツリヌス菌毒を局所での神経筋接合部遮断のために薬剤として用いる場合このように言うことにします。
これまでⅠ:ボトックスの咬筋への使用の症例の提示から、Ⅱ:ボツリヌス菌の生物性に話が飛んで、Ⅲ:人体への薬剤としての応用。と話がやっと進んできました。Ⅳ:実際編を展開していったところ原則論に終始してしまいました。
今回こそ、長年使ってきた私達の使用法=適正量を、部位別=筋肉別に、どのようなしわに対して使うかを、細かく説明していきます。そこで顔の上方から順を追っていきます。
額の横しわ:ボトックスは、これまでの何回か説明しましたが、筋肉の動きでできるしわを筋肉の動きを弱めることでできにくくする薬です。まず額の横じわは前頭筋という筋肉が寄せます。この筋は眉毛の上から、生
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小顔とは?Ⅱ -症例提示ー
小顔の画像提示が遅れてしまいました。
今回は、咬筋のボトックスと、脂肪溶解注射の経過の写真をお見せします。
術前術後1ヶ月
いかがでしょう。顔面下1/3の幅が明らかに細くなっています。
前回小顔とは?Ⅰで説明しましたが、顔面の大きさは横幅です。そして、上、中、下の3点で評価します。つまりこめかみ、頬骨、エラのそれぞれの幅を、絶対値、相対値で評価するとどこを修正していくべきかが診断されます。前にも言いましたが、骨、筋、脂肪の3要素を使い分けます。
今回の症例は、エラです。アッまた人間には鰓は無いのに、エラと言ってしまいました。すみません。下顎角部と言い直します。
今症例では、下顎角部の幅が100㎜を超えていて、頬骨最大幅も135㎜を超えているのですが、頬骨部
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美容医療の神髄Ⅻ-歴史的経緯第12話- ”口頭伝承話”その12
昭和51年に形成外科標榜が認可され、昭和53年に美容外科標榜が認可されたのですが、このころは私は高校生で、私が北里大学医学部に入ったのはそのすぐ後となります。
ついでに言えば、我が国で大学医学部創設が、戦後初めて認可されたのが昭和45年で、それまで医師不足だったのが、急に増え始めた訳です。医師が不足だったときは、形成外科や美容外科より一般医療に行く医師がほとんどだったのですが、医大が新設されて医師が増えれば形成外科や美容外科をしたいと考える医師が増えるのは当然とも言えます。
私はそんな時代に医学部をめざし、高校生時代から、父と話し合っていました。実は、父は銀座美容外科医院に出ずっぱりで私とは別居状態でしたから、私はよく医院を訪れて話し込んだのでした。その後私が大学に入ってからは、
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