私は医師として真面目に診療しています。初診時の診察は、状態の把握の為に、定型的な計測に時間を掛けます。いざ手術に臨めば、デザインは確実にマークして、切開は寸分の違いも無く裁ちます。切除深は筋の処理の為に解剖学に沿った方法で慎重に行ない。いよいよ縫合が重要です。
形成外科医だけが真皮縫合を出来ます。一般人は誤解していますが、医師は、医師になってから初めて実技の修練をします。そりゃあそうです。医学生が切ったり縫ったりしたら法律に触れます。そして各科は違う分野を順次トレーニングします。外科系は身体の内部を治す勉強をしますが、縫合は創が治ればいいだけなので余り力を入れて修練しません。その中で形成外科医は、創跡を目立たなくする事を第一に求めます。他科では学ばない創の縫い方を学びます。真皮縫合とい
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カテゴリー別アーカイブ: 口もとの美容
目的のある人中部白唇短縮術もあり得ます。
10年以上前の外傷痕が気になっていた未成年の患者さん。創跡そのものは小さいけれどある。本人に執っては何とかしたい想いが強かったと想像される。今どきは若年者ほど情報に接する機会が多い訳で、どこからか私の診療の情報に辿り着いたらしく、「これだ!」と飛びついたのでしょう。家族を説得して同行して来院されました。
人中部白唇短縮術は適応患者さんを決めています。鼻柱基部からCupidの弓の中央が15㎜以上が第一の適応。私が口周りの手術は最終兵器だと称している様に、骨切り術後に口がモッタリした症例が第二の適応で、最近はこちらが多かったです。そして加齢すると白唇も弛みます。計量すると10年で約1㎜です。かといって年齢が上がるほど創の治りが不安ですから、そうそう手術に到りません。そうは言っても手術に到る
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やはり口周りは最終兵器。
細かい事は書きませんが、顔面のいくつかの点を改善して来た患者さんです。その結果顔立ちがキリッとして綺麗です。所謂目鼻立ちも元々はっきりしています。そうですと、残りは口元のバランスをさらに最適化したくなるのでしょう。私がいつもブログで細かい計測値や比率を提唱していますから、患者さんは理解して来院されました。早速診察しました。
症例は28歳、女性。人中部白唇長17㎜。上顔面57㎜:中顔面59㎜:下顔面61㎜と比率的に下顔面がそんなに長くはない。ただし上口唇(鼻柱基部〜赤唇)25㎜:下口唇〜頤36㎜と黄金比率の5:8よりも上が3㎜長い。従って上口唇短縮4㎜切除を適応出来る。赤唇はカールしているが白唇は直線的なので外反(C−カール)が欲しい。人中は浅くCupidの弓もなだらかで口角が下がってい
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人中部上白口唇短縮術からしたのに、肥厚性瘢痕!、参った!
口周りの形態は3次元的にいろいろな要素画構成します。口の上は鼻、口の下は下顎。前後位置としては歯槽骨と歯牙。E-ラインはその指標です。口唇は横のカーブも重要です。複合的要素のうち上下の長さを治すことが多いのですが、前後位置も調節しています。だから術前に細かく診察し、計測して適切な手術をしなければ良好な結果を得られません。その意味で、複合的な治療が功を奏している典型的な症例です。
症例は22歳女性。白唇長18mm。内反気味なのは、歯槽が前突していない上に歯牙も後方にあるからです。上顔面(生え際〜眉下)62㎜:中顔面(眉下〜鼻下)53㎜:下顔面(鼻下〜頤尖)63㎜と下顔面が長く、上口唇24㎜:下口唇39と上下共が長い。頤に水平線あり。頤前突。骨切りは先に考えるとのこと。ただし下顎骨体部から
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誰もが認める可愛い女性。可愛い女性は口元の手術が似合う!。完成してお悦び!
症例は20歳女性。来院後早速診察します。5月に鼻を手術しています。オープンで鼻柱を横断する傷跡がありますが、3か月経て成熟瘢痕になっているので鼻柱基部を切開出来ます。
白唇長(鼻柱基部~人中の最下点)=20mm。側面から診て白唇が直線的なので外反=C-カールをが欲しい。人中とCupidの弓は明瞭なので作成不要。上顔面(生え際~眉下)67mm:中顔面(眉下~鼻下)64mm:下顔面(鼻下~頤尖)70mmと下顔面が長い。上口唇(白+赤)27mm:下口唇(赤~頤尖)43mmと黄金分割比の5:8に充てると上下とも長い。顔面部品の横比は内眼角間34mm:鼻翼幅36mm:口唇幅47mmで口唇横幅を拡大したいので口角挙上術は45度方向に5×8mmの三角形切除部に引き上げる適応。画像をご覧ください。
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