昨今、患者さんから切るか切らないかの手術法の違いの質問をよく受けます。これまで歴史上説明してきましたが、美容医療の萌芽の時代から、切る手術と切らない手術は併存してきたのですが、切らない手術を好しとする傾向から、紹介する機会も多くなったのです。池田先生のブログで、101人の名医のインタビューでも、語られています。、切らない手術がいいのではなくて、切らない手術でいい結果と持続性をもたらせなければならないという事です。今回その理由を説明します。
美容医療で求められる形態改良の方向として、足すか引くかと、挙げるか寄せるかがあります。部位別に例えれば鼻なら、もともと足りない鼻を足すとか、大きい鼻を寄せるとかが必要な形態のケースが多いです。瞼なら、挙げて目を大きくしたい、横を寄せて大きくしたい、弛
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カテゴリー別アーカイブ: 鼻の美容外科
切らない鼻翼(小鼻)幅縮小術は、簡単に受けられます。その2=1ヶ月後
今回行った切らない鼻翼縮小術の症例は、実は2回目の手術です。だから逆に、症例提示として皆さんに役立つ経過をお示しできると思います。
この症例は、昨年3月に1回鼻翼縮小術を行いました。左下図が術前下方から、右下図が術前正面像です。ご覧になるとお判りかと思いますが、鼻翼切除術も併用しています。
左下図が術直後下方から、右下図が正面像です。
術前の鼻翼最大幅40㎜を術直後34㎜に狭めました。鼻翼基部で2.5㎜の組織除去も併用しています。
これが術後1週間では下の二図の様に37㎜まで戻っています。実はこれが予定量でした。
そして、1年9カ月が経過しました。37㎜で保たれていますが、さらに縮小を求められました。そこからは、最上部の図6枚に戻
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鼻の美くしさⅡ:アップノーズとショートノーズ。部分とバランス。
前回の鼻の美しさⅠのプレゼンで、美容外科的に具体的にいくつかの留意すべき点と改善法を羅列してみました。a,幅の短縮が求められる場合鼻翼縮小術 b,鼻尖の位置を下げたい場合鼻尖下制術とか延長術と呼ばれる手術 c,鼻骨部が幅広い場合鼻骨々切り術 d,鉤鼻にはヒアルロン酸注入やシリコンプロテーシスで安全に改善できる e,正しい意味でのアップノーズを作成するヒアルロン酸でのシミュレーション f,彫りを作るヒアルロン酸注入での隆鼻術 g,鼻尖から鼻柱、鼻唇角をヒアルロン酸で鼻尖と同時に形成していく。またはここだけのプロテーシス h,鼻尖を綺麗に作る為の耳介軟骨の3段重ねで”Diamond型”の移植。忘れていましたが、鼻孔縁の下制術というのもあり、適応症例はありますが、リスクがあるのであまり選択されませ
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鼻の美くしさⅠ:アップノーズとショートノーズ。部分とバランス。
外鼻は形態だけでなく、量的な差異が美しさに繋がるものです。そして、鼻の中でも上から下まで各部位のバランスと周囲との調和が、顔全体の美しさと大きく関わる部品なのです。
上から眉骨(眼窩骨上内側縁)と眉間の隆起、鼻根(鼻骨上縁)へのYの字の連続性。鼻陵=鼻筋の通ったしかし斜めから見ればカーブを描くライン。鼻尖の上から鼻尖が立ち上がって鼻柱に向かって急激に落ちるカーブ=はっきりした鼻尖。鼻柱はスッと直線的で、鼻唇角ははっきりしている。
こんな美しい鼻の形を持っている人は日本人ではいないかも知れません。日本人をはじめとした、東アジア人つまり非白人の外鼻の特徴として、絶対的に低い。幅がある。さらに周囲の顔面も抑揚のない平板。これが標準的な東アジア人なのです。またぞろ、形態人類学の論議になり
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切らない手術と普通の手術
このところ、切らない眼瞼下垂手術や、切らない小鼻縮小術を紹介しました。 その際、持続性については、あいまいにしているのはお気づきでしょう。そうなんです。 切らない手術=糸で形を作る手術は、必ずある程度の後戻りをしますが、その程度と時期は個体差があり、予想が難しいのです。 切る手術=普通の手術は、余分を取ったり、癒合をさせたりするので、効果の程度は取る分量により決まります。持続は初期の後戻りはないとは言えないのですが、その後は効果は定着します。 まずは切らない手術の代表4法について説明していきます。二重を作る埋没法MT法や、切らない眼瞼下垂手術LT法は眼瞼の皮膚と挙筋を糸でつないだり、挙筋を糸で畳んでまぶたの機能を助けます。糸は永久に残ります。もちろん害はありません。なぜなら、糸は身体との反応
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