2014 . 3 . 1

顔の輪郭を分析します。—先ずは側面輪郭から—

顔を横から見て下さいと言っても、自分の顔は正面からしか見る事ができないものです。合わせ鏡や三面鏡で普段から自分の顔を見る人は昨今では希少種人です。でも人間は動物の中でも3次元視ができる能力が秀でているのです。何故なら二つの目が前を向いてから、同時に二つの目で見る事ができるからです。その結果、3次元的に距離を感じる事ができるのです、凹凸を正面から見ても前後位置を感じる事ができる様に、人間では目も脳もうまく出来ています。

ところで顔を横から見て、どこが前に出ているかは、人間らしさを表出します。何故かというと、人間は特殊な動物で、顔の向き、顔の部品の使い方が他の動物と違うからです。

人間は直立する唯一の動物です。そのため、首は上に伸び、その上に頭と顔が乗っています。そのため顔は身体と同じく正面を向いて、顔の前後の重さ(顔の部品と脳)がバランスを取る様に出来てます。

犬猫や猿を見て下さい。四つ足で歩くか、前向きで歩くかで、顔頭は前のにぶら下がっています。その結果、脳と顔のバランスを取るために顔の前が長いか前に出ています。

もう一つ人間は口で食べません、手でもっていって食べます。類人猿である猿は手で食物を掬いますが、口の中には入れられません。人間だけが、口で食物を掬わなくてもいい様に行動しています。だーか—らー人間は口が出ていない動物なのです。少なくとも、口より鼻や下顎が前にないのです。口で食物をすするためには、口が出ていなければなりません。鼻や顎が前にあると邪魔だからです。逆に手で食物を口に持っていく時に口や歯が出ていると指を噛まれちゃいます。口の中に食物を置くだけで後は咀嚼すればいいのです。人間は雑食で、肉食と草食を営みます。肉類は小さな口腔でも良く噛めばいい。ネコ科は口が出ていないですよね。草食は大きな口腔で段々噛み砕いていけばいい。牛みたいに反芻胃が無くてもいいのです。

要するに人間だけは口が出ていなくてもいいのです。基準は鼻と下顎先(頤)と口の位置関係です。直線が理想で、みなさん知っていると思いますがこれをエステティックラインと言います。鼻尖と頤を結んだ線より唇が前にあるか後にあるかです。

先ず口元の側面輪郭に付いて述べましたが、さらに、顔上2/3の前後に付いても述べます。

口の上には鼻があります。これは鼻の問題ですが、正面から見ても鼻の高さは見えます。特に鼻根の高さは理知性を表出します。その横のほほの豊かさも個体差が大きく、貧相を生じます。

さらに額も前に出ていた方がいいのは、前頭葉の発達を思わせ、理知性を表現するからですが、日本人では多くの人が額が貧相です。

難しい事ばかり言いましたが、側面輪郭は人間らしさを表現します。かといってどこがどう治せるかは議論百出です。次回以降私達のコンセンサスをお伝えします。

今回の議論は重要で、人夫々に違う顔の形態改善をするべき部位を人間の特徴からの観点で考察しました。だから個体差が大きく、適応性が容易でない。だから、コンセプトが大事です。

次回以降改善可能点に付いて詳述します。

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