2016 . 8 . 10

眼頭切開=蒙古襞による拘縮解除術=Z-形成法は黒目整形の一部で、切開法による眼瞼下垂手術も黒目整形の一種です。まだ経過中ですがお悦び

切開法の手術が多く取り上げられています。みなさんの参考になると考えているからです。実際これを見て参考にして来院されます。そうした患者さんはかなり理解されています。何故なら、私は包み隠さずに経過を載せているのでからでもあり、また、症例はした方がいいことをしているから、確実に改善が見られるからです。

症例の正面画像を提示します。下左が眼瞼下垂症を呈している術前で、下右が術直後です。

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さすがに術直後は腫れてます。もちろん、オーバーに開いてしまっています。実は、過日ある患者さんが、このブログの術直後の写真を見て、「結構腫れがすごいですね!」と言いました。他医の提示した画像を見せてくれて、「直後でもこんなに腫れていないんですね。」と言います。「ええっ、参ったなあ」と言いながら、よく見たら1週間の抜糸後でした。そこで私は「だから直後も時間的経過画像も提示しているのですよ。皆さんに判り易い様にね!」と言い、でもやはり術直後だけを提示するのは辞めようと考え直し1週間待ちました。それが下の画像です。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

術後1週間で、術直後と比べて、50%以上は軽快しています。内出血も軽く、創跡はありますが、隠せます。

この分なら、次週の術後2週間目ではほとんど目立たないでしょうと思いました。形態も機能も満足だと思います。もっと自然な二重まぶたになります。そうです、自然なのは二重瞼です。普通によくある二重まぶたが、自然な人類のまぶたなのです。患者さんは機能的にも満足だと仰って頂けました。

ところが、術後2週間で創跡の拘縮が重度となりました。

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すぐ上の術後1週間の画像と比べ、両側とも内側へかけての瞼縁が直線的に突っ張っています。

さーて、このところ眼瞼下垂に対する切開法と目頭切開=蒙古襞に起因する拘縮の解除術(Z−形成法)の経過紹介を頻繁に提示して来ました。眼瞼下垂手術の際に、蒙古襞が突っ張っている方は多く、術前のシミュレーションで判ったら同時施行をお薦めしています。同時にした方がデザインが連続出来て、形態が作り易いからです。自然な二重まぶたでは蒙古襞が軽く、突っ張りも少ないのです。ですから、一重瞼時代の蒙古襞を温存して二重まぶたにし、開瞼が良好化すると、目頭方面の挙がりだけが良くならずに、不自然な形態に成り兼ねないと予想される事が多いからです。

エエッ!、本症例では内側に向かって目頭方面の開瞼が作れていないじゃないですか?。目頭切開したのにい〜!。実はこれは、術後中期の創跡の拘縮です。Z−形成は拘縮を解除するデザインの筈ですが、瞼縁に対して斜めになっている為、術後の創跡の拘縮で突っ張ってしまうのです。またまた、図でお示しします。

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図中左のa-bが蒙古襞にそっているとすると、右の形になり、a`-b`は1.75倍になりますから蒙古襞は伸びますが、両辺a`-c`もb`-d`も斜めには蒙古襞に沿うので、もし創跡が拘縮すると、縦に突っ張ります。特に肥厚性瘢痕=ケロイドもどきを生じると拘縮が強くなります。

そう思ってこれまでの症例を見直してみると、やはり術後1週間より、術後2週間の方が拘縮が強い症例が1/3程診られました。そしてそれらの症例のカルテを見直すと、肥厚性瘢痕が生じて来ていました。そうです。私の行うZ−形成術による目頭切開(切除でない)術では、約1/3症例に軽度の肥厚性瘢痕が生じています。その場合内側の開瞼が一時的に低下しています。放置すると肥厚性瘢痕の成熟瘢痕化には数ヶ月掛かります。内服すると2/3に短縮されます。重度の場合ステロイド剤の局所注射をすればスッーと軽快しますが、痛いので奨めませんし、この手術では重度にはならないので、最近では30例に1例くらいしかしません。本症例はあわてて内服を処方しました。

間違いなく、術後6週間までには軽快し始めます。こうして徐々に開瞼も改善されます。と告げておきましたら、症例の患者さんはニコニコされて、「だってよく開いたんですもの。信頼しています。」と仰って優しい目元をして帰られました。そう思って術前の写真と比較すれば、間違いなく開瞼は充分に作り上げられました。そうです。一重瞼に起因する眼瞼下垂症を二重瞼にすれば、必ず良好な機能を得られるのです。

同時並行して書き連ねている歴史のブログで触れましたが、銀座美容外科医院では重瞼術は切開法が主体でした。埋没で戻った意味が無いというのが、父のモットーでした。まあそれはいいとして、私は半々くらいです。でも、私の行う切開法では、眼瞼下垂症手術を併施します。重瞼固定は緩くでも取れない様に丁度良く止めます。この点に対しては29年間修養してきました。今でも見かける昔の芸能人の様な、わざとらしい結果が嫌いだからです。その歴史的観点が、他医(特に非形成外科医)に勝る最大の観点です。

本症例は術後の創跡の拘縮があったので、経過を提示する事の意味が大きいと思います。次回術後1ヶ月ではどの程度の改善が診られるでしょうか?、こうして1ヶ月が経ちました。

下に術後1週間、2週間、1ヶ月の3枚を並べます。

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ちゃんと変遷していきました。左の1週間ではよく開いています。中の2週間で拘縮しました。今回の術後1ヶ月では回復がみられます。前回6週間までは拘縮が強くなるかもしれないと記しましたが、早く解消してきました。少なくとも開瞼は概ね向上しています。

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ただしまだ、近接像でよく見ると内側は完全に開いてはいません。特に右眼瞼は瞼縁の内側1/3が腫れて居る為に被さっています。左眼瞼はアーモンドアイに近づいて来ました。本態は目頭切開の創跡の肥厚性瘢痕ですが、内服で赤さは軽減しましたが、確かにまだ僅かに肥厚が残存しています。もちろん内服は継続します。

その目でよく見たら、今さら私にも判った事があります。目頭切開=蒙古襞の拘縮解除術とは上の図にある様にZ−形成術で皮膚を伸ばすデザインですが、縦の辺a-bの位置が症例によりかなり違って来ます。どこにおくかというと、開瞼した状態で蒙古襞の下端を探します。そこから襞の稜線に沿ってa-b辺を位置決めします。これまでに何度も述べて来ましたが、蒙古襞には個体差があり、様々な角度とカーブと長さがあります。例を挙げれば、1、水かき状にしたまで円弧を描く型。2、斜めに突っ張っている型。3、縦に目頭までで止まっている型。

例えば下端は1が低く丸い為にのび難い。ただし水かきさえ無くせれば形態は自然化される。2が長いのですが、拘縮は軽い事が多い。だから形も綺麗に作れ、開瞼の向上と言うか目の窓がアーモンドに出来る。3は短いが拘縮は強く形態的に目立つ。逆に手術による形態の自然化と開瞼の向上は出来る。過日水かき状の蒙古襞の際には、デザイン的にかなり下にシフトした為下の創が露呈しないか心配しました。でも拘縮は確実に解除されました。

その目で本症例の術前の蒙古襞を見直すと、左右差があります。右は水かき的で、左は斜め的です。結果として、その微妙な差がそのまま右の術後拘縮に繫がっているのかも知れません。いずれにしても、まだまだ、経過中に変遷します。と言ったら、患者さんは喜んじゃっていて、「もう出来上がりですよね!」とニコニコして帰られました。そりゃあそうです。術前の目が細い線から、術後のクリクリアーモンドアイになったら、嬉しいに決まっています。でももう一度診せて欲しいなあ。