2017 . 11 . 30

上口唇(白唇部)短縮単独症例の適応症例です。美しい!

当院では口周りの手術が流行っています。それはこのブログが評判だからの様です。しかも、経時的に中長期的経過を追って画像提示しているから、患者さんも取り組みやすいと云われました。最終結果はどれもこれも、文句無しの出来です。創跡の綺麗度は最良を目指しています。それだけ真面目に、真剣に手術していますから!。今回は術後3ヶ月までの経過の画像を載せますから、みなさんの参考になるでしょう。患者さんの為にこのブログはあります。

症例は21歳、女性。これまでにいくつかの美容医療を受けている美人。口元だけは手を付けていない。こうなるとやはり私としては、バランスを取って行きたいから計測値から提示します。

先ず横の比率、内眼角間30㎜、鼻翼幅30㎜と小顔の上に部品も幅が無い。口唇幅も45㎜で、目の間=鼻幅×1.5倍と最高のバランス。縦の比率は、上顔面:60㎜:中顔面:60㎜とバランス最高なのに、下顔面は65㎜と長い。その原因は鼻柱基部〜Cupid’s bow の最下部=白唇長:19㎜にある。

どう見ても美人。輪郭が理想的で縦横のバランスも黄金比。各部品も美しく、唯一顔の下の方がもたついているのを治したいという患者さんの観点は正しく、外面的にも内面的にも知性に溢れる女性です。こうして美容的視点が高い人を美人と捉えます。であれば結果が良好なのは、術前から見えています。あとは私の手腕にかかっています。

もちろん比率的に白唇部(口唇)短縮術の適応であります。下顔面が5㎜長いので5㎜切除を提案してシミュレーションするとキリッと美しさを感じます。画像でご覧頂ける様に口唇の厚さと外反は有るから、作り出す必要は無い。これも画像で見られる様に口角はキュンッと挙がっている。それでも白唇を短縮すると相対的に口角が下がる懸念はあるが、二次的に施行も可能ですし、必要無いかな?。五分五分の予想の下、先ず白唇部短縮術を施行する事になりました。私も同意します。

それでは画像を見ましょう。

経時的に経過を追ってみましょう。各時期の正面像、左斜位像、右側面像、下面像を見ていきましょう。一部画像の不足はお許しください。先ずは術前。

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もたついた上口唇がもったいない人です。手術直後の画像を下の列に。DSC00102DSC00104DSC00106DSC00107

 

手術は予定のデザインです。腫脹で口が出ています。

DSC00120翌日も正面像だけ頂きました。出血は止まっています。

下の列は術後1週間の抜糸直後です。

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抜糸時には一部に出血しますが、直ぐ止まります。もう既に腫脹が軽減してきて、表情筋の運動もトーヌスが戻ってきました。下の列には術後1か月の画像を提示します。

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まだ創跡の赤い線が見られます。運動は正常化していました。形が良いのは見えてきました。

DSC00009DSC00013DSC00012DSC00011上の列はこのたび術後3ヶ月です。創跡は赤い線があるとはいえ、幅は変わりません。画像では明瞭ではありませんが、左の鼻翼の横の創傷治癒が遷延したため、胡麻粒大に膨らんでいます。治らなければCO2LASERで焼き潰しますと約束しました。

なお、口角の下がりは見られませんが、挙がってはいません。実はこれまで、口角下制筋にボトックスをしていました。残念ながら切れてきましたから、口角が少しずつ下がってきました。近々打って上げたいと思っています。

鼻翼基部の位置も毎週挙がってきました。毎回言うとおりに、挙筋群が回復してきたからです。

創跡は2週間で気にならなくなりました。メイクはもちろん可能です。術後3か月の画像でもまだ赤い線が見えますが、必ず白くなります。

鼻翼の傷跡は見られますが、見て判る様に折れ返りにあるので見えなくなります。実は糸が露出していたのをほじくってしまい、傷跡が赤くなりました。そこが小さく肥厚しました。

手術のダメージは表情筋のトーヌスに影響して、術後早期の動的静的形態を損ねます。でも術後1週間には、口角と水平になっています。術前の画像では口角が上口唇中央の交連部よりも上にある珍しい綺麗なカーブです。動的形態も毎週改善が進んでいます。

白唇短縮術の手術野には挙筋群の停止部がたくさんあり、術直後はいくつかの原因でトーヌスが落ちます。結果として鼻柱基部~鼻翼基部が落ちてます。つまり鼻の孔が見えています。術後1週間の画像では鼻柱下制筋は回復して鼻柱の位置は戻りましたが、鼻翼挙上筋はまだ回復途上で下がっています。術後2週間ではさらに戻りつつあります。術後4週間で鼻翼と鼻柱が水平になりました。まだまだ鼻翼挙筋は強くなります。術後3ヶ月では静的にも動的にも形態が美しいです。

ところでもう一つ、だから鼻翼~鼻柱~鼻翼の切開は鼻の孔の中に逃がさない方がいいのです。挙筋群のトーヌスが戻るまではもちろん鼻の孔が見えますが、中を切ると堤がなくなり、鼻の中が永遠に丸見えです。ですから私は、鼻孔底を切らないで鼻孔底の堤を温存しています。さらに私の手術では右鼻翼〜鼻柱〜左鼻翼の創跡は幅ゼロです。赤い線は有りますが必ず白くなります。

とにかく本症例の患者さんは可愛い口元と、輪郭を呈しています。術後経過を3か月まで見てきましたが、まだまだ診ていきたい患者さんです。