2017 . 12 . 6

皮膚性&筋性眼瞼下垂症を解消し、眼裂横径を顔に合わせてカッコイイよ!

診察の度に表情が男らしく魅せてくれます。社会的態度が変わるから、適応性が高いのです。画像上の顔つきにも出ています。

先ずは画像を見ましょう。上段は眼瞼部の術前と術直後です。下段は術後48時間と術後1週間です。定番の手術となりましたが、これが自然な形態と機能を作り上げるからです。機能とは身体機能と社会的機能を含みます。

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そして術後3週間を経ました。更に術後6週間の画像です。

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症例をもう一度説明します。31歳の男性、先天性一重瞼=皮膚性眼瞼下垂症。何年か前に埋没法を受けているがすぐ戻った。この機能と形態では、埋没法では戻ります。挙筋筋力(=挙筋滑動距離)は12mmと正常下限値。眼裂横径25mm、内眼角間36mm、角膜中心間距離60mmと目の位置は離れていないが、目の窓が離れているのは蒙古襞の被さりが強く拘縮が強い証拠で、開瞼機能の低下をもたらしています。

この形態は男性では縦も横も小さい目と見られます。この場合一重瞼を二重瞼にして皮膚性眼瞼下垂症を除去し、挙筋前転をして筋性眼瞼下垂を解消し、目頭はZ-形成で蒙古襞の拘縮を解除しながら横径を標準化したい症例です。デザインですが、二重の幅は埋没の跡のラインは4mmで、奥二重ですが似合います。皮膚は伸びていますから、幅3mm切除します。目頭は一重瞼の平均と二重瞼の平均の差を治す為に、4mmのZ-形成術で眼裂横径を1.5mm大きくし、内眼角間を3mm近づけて33㎜とし眼裂横径を26.5㎜にします。下に近接像を並べます。

左右各眼瞼の、左から術前、術直後、術後1週間です。

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術後早期の経過はすごいのですが、機能的には良好です。腫脹は本症例は通常度です。内出血は起きませんでした。前頭筋が動かないから眉ががら無いので、その分上眼瞼が余計に腫れぼったくなっています。1週間の抜糸時には腫脹も取れています。

下は術後3週間と6週間を並べてみました。

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目頭の創は血痂が着いていなければご覧の様に目立たないものですが、白い線はあります。男性は皮膚の色が濃いので若干目立ちます。術後6週間では創跡の線が目立たなくなってきましたが、まだあります。術後3ヶ月には目立たなくなります。眼瞼の形態と機能だけ診ると、異常感はありません。

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上に術前と術後6週間を比較してみます。術前の上左の画像は情けない目元で、ビックリしていないのに所謂目が点です。しかも目を細めているかの様に見えますから、表情が乏しく見えます。術後の上右の画像では目力が入って男らしい印象です。実際に診る際にも、表情が豊かになり明るくも強さを感じさせました。

そういえば、彼は眼窩の上眼窩骨が出ていて男らしいので、目は大きくて眉を挙げないで開いた方が似合うし、気持ちが感じられます。小さくてちょこんとした目元で、眉が逆八の字に吊り挙がっていると、「ちゃんと人の目を見ろよ!」と感じさせてしまいますが、目力が着くと黒目が正対していて目で語れ好感を持たれます。目は口程に者を言うです。

人類学的に判っていることですが、一重瞼である日本人は全員が重瞼術を受けるべきです。何故なら現生人類=ホモサピエンスは20万年前に二重瞼で発生しました。一重瞼の遺伝子は約2万年に東アジアで【突然変異】に因って出来ました。蒙古襞の遺伝子も同時発生しています。彼等を新モンゴロイドと分類します。2万年前は最終氷河期だったので、寒冷地適応として目が小さい人が生き残ったのです。その後この遺伝子は極東地域に蔓延しました。

基本的にコーカソイド(白人)とネグロイド(黒人)は一重瞼遺伝子を持っていません。古モンゴロイド(いわゆる南方系)は新モンゴロイドと混血しています。ですから日本人の中にも一重瞼でない者が半数居ます。アジア人のなかにも正常な眼瞼形態と機能を持つモデルがあるので、その形態にすれば普通の人類になれます。

人類のデフォルトである二重瞼という正常の形態と機能を持つ様に治せばいいのです。しかも二重瞼に相応しい機能と形態を呈する為には目頭切開を併施するべきです。本症例でもその結果自然な眼瞼像に出来上がりました。創跡がまだ目立ちますから、経過観察していきます。