2018 . 9 . 4

口周りの手術は3点セットも定番化しています。白唇短縮術+口角挙上術+鼻翼縮小術皮弁法

口周りの手術の提示症例が続いています。しかもやはり、最終兵器です。顔面の部品や輪郭を治してきて、それぞれの結果が得られたのちに、口周りの問題だけが残存するからです。口周りの手術を上手に出来る医師は少ないからです。傷跡が顔の前面にあるため上手な医師に受けないとやばいし、ひどい場合には後戻りして、やらずぼったくりの結果になるからです。鼻翼もです。

傷跡を綺麗に縫合するのは美容整形屋の得意分野ではありません。形成外科医の得意分野です。巷間のチェーン店系の美容外科クリニックには形成外科のキャリアーを積んだ医師は居ません。だから創を真皮縫合を丁寧に出来ません。かと言って、形成外科出身の美容外科医で口周りの手術の症例を積んでいる医師は数少ないのです。日本中に10人は居ません。私はこの数年毎日の様に手術しています。たぶん日本中で一番の症例数です。

症例は32歳女性。頬骨骨切りを3年前に受けている。重瞼術は埋没法のみ受けている。鼻プロテーシスと鼻尖縮小術を受けている。人中部白唇長17mm。咬合平面が眼裂面に比べて傾斜している。白唇が直線的。上顔面70mm:中顔面58mm:下顔面60mmと下がやや長く、その中で上口唇(白+赤)24mm:下口唇(赤~頤尖)36mmで黄金比の5:8に比べて上口唇が4mm長い。4mm切除し、外反を作りたい。内眼角間38mm:鼻翼37mm:口唇幅46mmで口角は3mm横に広げたいが、咬合平面の2mm差を修正するために右6mm、左4mmの挙上を計画した。人中と弓は作成不要。鼻翼縮小術は人中が膨らまない様に上口唇短縮と同時が適切。2mm×2の皮弁法。

画像を各方向別に並べます。まずは正面像。

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上は術前とデザイン。

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上は手術直後と術後1週間の抜糸直後。

下に近接画像。

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上には術前とデザイン画像

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上には手術直後と術後1週間の抜糸直後。

下に左側面像は左から術前、手術直後、術後1週間。

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下に右斜位像も左から術前、手術直後、術後1週間。

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鼻翼縮小術内側皮弁法を併施すると、鼻孔底にトンネルを作るので人中部まで波及します。そして鼻翼のサイズも画像上思い通りに縮まっていません。何故なら鼻翼の内側を引き寄せても、外側の組織は口唇短縮術の結果として例によって横に引っ張られているので鼻翼の外側は拡がっています。これまで何十例も載せてきた上口唇短縮術の通常の経過を見れば判る様に概ね術後2~4週間で、口輪筋の回復に伴い鼻翼の幅は縮まっていきます。その時やっと鼻翼縮小術の効果が見えてきます。

下に各方向の術前と術後1か月の画像を並べます。

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どの方向を見ても上口唇がすっきりして、口角も下がっていません。白唇部短縮術を施行する際には口角挙上術を併施しないと下がってしまう症例が多く、同時施行をお奨めしています。できれば同時の方がダウンタイムを一回で済みますから多くの症例が同時施行を受けます。

鼻翼縮小術は白唇部短縮術の後にすると、せっかくすっきりさせた上口唇が膨らむからです。口周りの手術に当たって術前に縦横の比率を計って手術適応をデザインを検討しますから、その際に鼻翼縮小の適応だったり、希望を述べられたりされたら、白唇部短縮術との同時手術をお奨します。そうすれば白唇部が膨らまないで鼻翼の縮小が達成されます。一石二鳥の様な経過を得られます。

後は傷跡と表情筋の機能の回復に伴う動的機能(Dynamic function)の問題です。次回術後3か月の完成時をお楽しみに!

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完成!とします。人中部白唇の創跡はまだ赤いですが、気にならないそうです。幅はゼロミリで目立たない。凹凸も目立たないです。口角は創跡が無いに等しいです。口角の位置も気持ちいい感じです。そこはかとなく笑顔の様です。鼻翼幅は36㎜まで戻りましたが、逆に言えば一度も拡がらなかったのです。形も良く、顔面、口周りのバランスが取れています。

医療法を遵守した情報を詳しくお知らせするために、症例写真・ブログに関しましても随時追加修正を行っていきます。症例写真の条件を一定とし、効果だけでなく、料金・生じうるリスクや副作用も記載していきます。ブログにも随時表現や補足の説明を付け加えていきます。

施術のリスク・副作用について

・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・抜糸までの間、鼻下を伸ばす表情はお控え下さい。・口唇部の違和感は、2~4週間程度かかります。・手術後2週間は、口を大きく開けることはお控え下さい。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、鼻孔部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。

6月から費用の説明も加えなければなりません。上口唇短縮術は28万円+消費税。口角挙上術は25万円 +消費税。鼻翼縮小術皮弁法は28万円+消費税。ブログ掲載の契約を受けてもらえたら、出演料として20%オフとなります。