加齢性変化は皮膚の菲薄化と伸展が本態で、部位別に形態変形を来します。深部組織の加齢性変化も当然ありますが、顔面では上眼瞼挙筋の伸展弱化と歯牙歯槽の退縮が動的な形態変化を来すくらいです。鼻はどのようなメカニズムで拡がるのかは解明中です。
皮膚皮下組織の伸展は、やはり顔面の中でも薄い部位に起きやすいのですが、皮膚皮下組織は一定の区画ごとに深部組織(骨格、表情筋や咀嚼筋群、筋膜)に固定されています。例えば眼瞼は眼窩縁に、口周りは歯槽骨や表情筋群に上方が固定され、延びた皮膚皮下組織は下に垂れ下がります。
眼瞼は浅葉が皮膚皮下組織で、深葉が挙筋群と眼窩脂肪で、どちらも伸展することがあるから眼瞼下垂症のメカニズムは精細です。口周りでは、鼻の下が固定され、伸展します。口角部は挙上筋群に引き上げ
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カテゴリー別アーカイブ: 眼瞼下垂
切らない眼瞼下垂手術を適時追加して嬉しいけれど・・?!、どうなる?。
たまには切らない眼瞼下垂手術の症例を載せます。当院は眼瞼形成術を多数例施行して来ましたが、その適応は診断によりいくつかの方法を使い分けます。一般的に美容形成外科の医療機関で眼瞼形成術の症例数は全体の50%前後と言われます。一重瞼(先天性前葉性眼瞼下垂症)が日本人の半数存在しますから、重瞼術の対象患者さんは当然50%居ます。その際埋没法が約90%使われます。近年まで美容外科医は形成外科の研修をしていない医師が95%以上です。彼らは切開法の眼瞼形成術を習っていないので受けてはいけませんし、危ないので非形成外科医師は通常薦めません。見よう見まねでやっている医師に受けるべきではありません。埋没法なら彼らでも出来ますが、綺麗かどうかは別問題ですし、取れる率が高いのにダウンタイムが長い趨勢です。何故かと
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かなり小さい目でも顔も小さいのでバランス取って縦横拡大しました。普通に魅力的な目元にしましょう。
ブログに詳しい説明を書いても、難しくて理解できないとの感想が聴かれます。内容に少なからずの専門用語,Technical term が混じっていますが、できる限りかっこ書きや注釈、時には脚注で一般用語でに言い換えているので読むのが面倒なだけでしょう。時折一般用語での説明が足りないこともあります。お許しいただいて読み飛ばしてください。
先日自宅で家族と飲食しながら話していて、高校受験を控える末っ子の三男と他の3人で、理科や社会科のクイズ合戦(受験勉強の復習)を始めました。私はテレビを見ながら知らんぷりをしながら、他のみんなが答えられないともどかしくなり、私は出番とばかりにごちゃごちゃ口を挟み出し、しまいには派生する知識を披瀝していました。やはり長男や次男に「相変わらずうんちくばかりうるさい
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加齢性では無く経年変化で緩んだ埋没法は定期的に糸を入れましょう。当院に有位性あり!
眼瞼下垂症は疾病(病気)です。一重瞼は先天性異常です。アジア人の中でも新モンゴロイドとされる人種は突然変異に因る遺伝子異常を継承しています。いきなり学術的な説から入りました。私は医師ですから、医学という科学に基づいた医療を役目としています。
ホモサピエンス(現生する人間種)は約20年前にアフリカで発生したミトコンドリアイブと称される人の遺伝子から派生しました。彼等は全員二重瞼でした。約5万年前に南アジアや中央アジアに進出して変異してきたのがモンゴロイド人種ですが、まだ二重瞼でした。約2万年前に北東アジアのモンゴルからシベリア、その後満州国方面に進出した集団が、一重瞼と蒙古襞を発現する突然変異遺伝子が蔓延しました。寒冷地適応と不毛の砂漠地帯での適者生存競争の結果として、目が小さい人が生き
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美人なのに可愛い女子。美容医療が好きで素敵な患者さんです。眼瞼下垂手術に切れ長整形の併施。アッいけない!。直ちに治します。
アッいけねえ!。何故か開瞼が弱くなった。切れ長整形は強さを変えることがあるのは折り込み済みですが、術後数日から挙筋前転の効果が落ちて来たのは珍しく原因が解りません。まあ正直に言えば私のテクニックの問題と言われても反論出来ない訳ですが・・。だからでは無く、直ちに治します。実はこの様な経過を得る症例にも、ちゃんと対処している事を掲示しておきたいからです。
コピペでこれまでの手術経過画像は省きます。症例は36歳女性。8年来のこれまでの経過は多岐に渉ります。内容は割愛します。今回5年ぶりに来院されました。これまでの結果には満足されているからです。いろいろな治療について相談されました。若年時から他院でも罹り、その後私たちも長らく診てきた患者さんですが、さすがに年齢的に治したい部位が生じたそうです
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