ハム状態とは重瞼線が広く、食い込みが強く、線の下の前葉が余って膨らんでいる状態です。ボンレスハムを糸で縛った様な締め付けが見られるのをこう称する様です。もう一つの説としてはハムスターのハム太郎みたいなまぶたに似ているというのもありますが、定かではありません。ちなみにソーセージも腸詰めを縛るので比喩になりますが、縛る形が違いますから使いません。
もちろん自然状態ではあり得ない形です。病歴によると、約5年前に美容皮膚科!!で埋没法を受けて、直ぐ外れて切開法を受けたらこうなりました。昔ならたまに診ましたが、今でも作ってしまう医者が少なからず居ます。特に最近他科から(皮膚科は専門外)の転向した医者が見よう見まねでやってしまう事がある様です。
切らない眼瞼下垂手術=黒目整形基本形=NILT
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カテゴリー別アーカイブ: 日本美容外科学会(JSAPS)専門医
二分鼻尖を治すと、鼻尖と鼻翼の境目が出来ます。
Bifid nose と洋語で書いて、訳すと二分鼻尖と訳します。先天性疾患の病名で口唇裂の伴うことが多いので形成外科領域ではよく使われる言葉です。鼻翼軟骨が離れている人は少なくないのです。鼻翼軟骨の形は鼻尖の形として顕われます。鼻尖の丸い人の中の多くは二分鼻尖に近いのです。
私は、鼻尖が大きいと訴える人の中で、はっきりと隙間を触れる人には、両側の軟骨を縫い寄せる手術を第一選択としています。ついでに耳介軟骨を入れて高くする場合もあります。鼻を下に長くする場合もあります。
症例写真を供覧します。上列から術前、術直後、術翌日テープ後、術後1週間、術後3週間で、左から正面像、下面像、斜位像を並べます。
術前と比べて、鼻尖が小さくなっています。そして鼻尖の両側
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美容医療の神髄-歴史秘話第96話-”口頭伝承”:美容整形屋と美容形成外科医”その71”「銀座から地方都市へ14:美容形成外科医」
私が医師16年目、時は平成14年、2002年にA美容外科を開設していた前後の事ですが、地方中都市チェーン展開の話題に移りました。三院あるうちの一つ、松本院の話を始めたら信州大学形成外科を訪問した際の話題に移りました。
眼瞼下垂の゛研究者゛としての第一人者である松尾教授との面談について書き始めたら、松尾教授の眼瞼下垂症診療における医学的貢献全体の話に到りました。これは私たち形成外科出身の美容外科医にとってはエポックだったからです。今回その2回目の続きから。
前回術式と概念について記しました。それはそれで斬新だったのですが、ここからがさらに面白くなります。その後松尾教授は、後天性腱膜性眼瞼下垂症に伴う合併症とそのメカニズムについて次々に発表しました。
何が面白いかと言いますと、
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美容医療の神髄-歴史秘話第95話-”口頭伝承”:美容整形屋と美容形成外科医”その70”「銀座から地方都市へ13:美容形成外科医」
私が医師16年目、時は平成14年、2002年にA美容外科を開設していた前後の事ですが、地方中都市チェーン展開の話題に移りました。3院あるうちの一つ、松本院の話を始めたら信州大学形成外科を訪問した際の話題に移りました。眼瞼下垂の゛研究者゛としての第一人者である松尾教授との面談について書きました。今回その続きから。
話の中で、術式についての質問には答えませんでした。考えてみれば、松尾教授の形成外科医グループへの貢献は、眼瞼下垂症の術式そのものにあるのでは無く、普及に力を入れたことにあるのです。これは美容外科・形成外科診療、美容医療全体の方針を転換する分岐点の一つになったと考えられます。
実はその数年前から、松尾先生はマスコミに露出するようになりました。マスコミは学術的優位性など知る由
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ハム状態にしてしまうと治すのに一苦労。1年越しで切開法へ至りました。:その二
今回の症例患者さんは一年越しの治療経過となりました。ヘタクそな他院でハム状態にされたので改良を図って来ました。その一で昨年の経過を、コピペではなく改変を加えつつ再掲しました。その二は先日の手術の説明を載せます。
切らない眼瞼下垂手術=黒目整形基本形=NILT法でハム状態を解消したのが約一年前。前回の如くの経過でお悦びでした。ところが今回、前回の手術から約9ヶ月後には、下左画像の如くハム状態が再発傾向にありました。それでは切開をするべきか?、切開した方が良いのは間違いないのですが、「折角前回切らないで出来たのにい〜!。」と思うのは私の勝手な言い分です。
患者さんは経過を知っていますから、やはり切開をして確実に持続的に治したいとの希望を述べられました。「その通りですね。」私は速やかに
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