2016 . 12 . 8

いい男は外面も内面もいい感じ!

もう1ヶ月が経ちました。画像をまとめて提示します。それぞれ、左が術前、右が術後です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA

本症例は1ヶ月前に手術しました。男性ですから経過が早くて、結果が画像上でよく見えます。

正面画像で説明すると、明らかに鼻の形態が改善しています。鼻尖がカッコいい。下がった。鼻翼と鼻柱の位置関係は、矢印になった。よく見ると鼻翼上の傷跡はまだあるが、正面からは目立たない。

側面画像では鼻尖の形がよく見えます。術前は鼻尖だけがぺちゃんと平らだったのが不自然で大問題でした。術後自然な形態となりました。鼻翼の上の傷跡は斜位像ではさすがに見えますが、溝に沿っているので見えなくなります。この溝と鼻孔縁の曲線が平行であると鼻翼はすっきり見えます。側面像では明確に差が分りますよね。鼻スジは側面像での評価が重要です。

下からの画像では鼻尖のシャープさがはっきり見られます。鼻柱の傷跡はもう術前と変わらないくらいに目立たなくなりました。

口唇部の比較では口角の位置は表情で変わりますが、普通に口を閉じた際の口角の位置にはっきり差が見られます。締まりがある口元が強調されました。何故か顎ヒゲも剃りましたから、さらにすっきりしています。

画像を見るだけでも判りますよね。その画像も術後の方が自然にありうる良好な形態を作り出せています。好みはあるでしょうが、誰が見ても改善が見られるでしょうし、逆に異常な形態とは認識しないと思います。この回は画像の比較に徹して書いてみました。

今回は、鼻について説明したいと思います。口元は次回とします。外鼻は、上から鼻根、鼻陵、鼻尖の三要素からなり、鼻陵の両サイドで鼻背、鼻尖の両サイドで鼻翼で広がりを作ります。要するにバランスが重要です。数字でいえば、正面での縦と横の比が2:1とか、側面での顔面との角度が30度とかが理想とされていますが、計り方に定義が無く、また顔面とのバランスは考慮されていないため余り意味がありません。結局自然状態であり得る形の範囲で、白人の様な知的で高い鼻、美しいな鼻を参考にして、どの方向に近づけるかです。

またまた人種の問題になりました。ダーウィ二ズムでの自然淘汰=適者生存の原理です。アフリカで生じたホモサピエンスの遺伝子では、類人猿に近い為余り高くありませんでした。白人は寒冷地に進んだ際に吸気を温める為に鼻の容積が増えて高い鼻を得ました。アジア人は中間でしたし、モンゴルの砂漠で鼻が高い人は詰まってしまうので呼吸困難に陥りました。ですから、黒人は鼻が高くなる遺伝子が生じず、白人は高い鼻の人が生き残り、アジア人は中間の遺伝子が残りました。だから、アジア人は高い鼻に憧れますが、ただ高ければいいというものではありません。それこそバランスが取れていないと自然状態にあり得ない形になります。

もう一つ環境要因も影響します。標準的には原則として、遺伝要因と環境要因は50;50と考えられています。環境要因としては、もちろん外傷は影響しますが、現代の文明国家では鼻の骨の発達は知性に影響されると言われています。脳特に前頭葉を使う時間が長いと、血流が多い為に成長途上の頭蓋骨は柔らかいために、前に押し出されると言う原理です。脳の前は鼻ですから、成人までに勉強をする機会の多寡が鼻の高さに影響するのです。東大生の鼻を計ったら平均より高かったと言うデータがあります。

例えば、鼻陵(=鼻スジ)が通って30度で高くても、鼻尖が落ちていたらアジア人では嫌われる形です。鼻翼が鼻柱より下にある胡座鼻は下品に見えます。丸い鼻尖はイモっぽい顔になります。アッ、本症例ではここに述べた形態を改善したのです。

話しがアッチコッチに飛んでしまい、普遍的な治療法の説明に到りませんでした。近々口元の件と共に記していきます。なお、本症例患者さんの知的で理性的な雰囲気に感謝致します。