2017 . 11 . 30

口角挙上術単独が流行り始めました。

口周りの手術が流行っています。白唇部の長さは15㎜以下が理想とされていますから、計って来る患者さんもいらっしゃるくらいで、上口唇短縮術の手術適応決定は容易で、外反度も選べます。白唇部切除は鼻翼〜鼻柱〜鼻翼だけを短縮するので、口角が相対的に下がる症例が多く、口角挙上術を併施する場合が多いのです。でも実は手術の侵襲度が違います。白唇部切除術後は1週間は腫脹が強く、表情筋のダメージに因る運動低下も2週間かかることがあります。対して口角挙上術は内出血することはありますが、腫脹は軽度で、運動痛はあり得るけれど、運動制限も軽度です。そこで日程的に時間差を作って順次手術を受ける患者さんも出てきました。先日来画像提示してきたら、今回の症例の患者さんも口角挙上術を先行することになりました。

症例は25歳の女性。口唇長=鼻柱基部〜Cupid’s bow(赤唇縁の弓型)の底が16mmと長い。やや白唇部が内反しているのでモコっとしているので長さが強調されている。外反を求めて白唇部切除術は適応性が高い。顔面縦比は上顔面60㎜:中顔面56㎜:下顔面62㎜で、上口唇(白唇+赤唇)長25㎜:下口唇長(赤唇+頤)42㎜と5:8を超える。顔の部品は内眼角間31㎜:鼻翼幅32㎜:口唇幅37㎜だが、下顔面幅(下顎角部幅)105mmと小顔なので、口唇幅は32×1.6=48mは不要。検討の結果、口角は45度方向に6×6mmの切除が適切だと考えました。

今回口角挙上術から施行することになりました。口角は確かに下がっている患者さんですし、ダウンタイムの減少が目的です。先ずは画像を見て下さい。

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上に正面像。左から術前、術直後、手術翌日です。

創経過は順調も当日夜は自発痛あり。翌日はもう気にならない。形はお悦びですが、流石に翌日はマスクして来院されました。口角挙上術は後出血が無いから、隠せます。

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上の2列の画像は各方向の術前と術直後の比較です。当日は創が目立ちます。

でも機能的にはほとんどダウンタイムがありません。大笑いしたら痛いくらいです。形態的にはご覧の様に創は見えますが血が出ないから隠せます。口角だけ挙がるだけでも口元の雰囲気は著明に改善する症例もあります。本症例はお悦びですが、では上口唇短縮術の予定はどうしていこうか?、患者さんはまだ迷い悩み中です。

今回口角挙上術単独の症例を提示しました。良くないですか?、比較簡便な手術で口元の印象を半分は改善出来ます。ご覧の様に白唇部が内反しているので、外反を目論んで上口唇短縮術時する適応はあります。半分はそうすれば効果が得られます。

今回はダウンタイムがどの程度差があるかを見て下さい。先ず術前と術直後と術翌日の画像だけ提示しました。次回から経過を見て下さい。確かにダウンタイムが短いのを、知ってもらえると思います。お楽しみに!