2017 . 12 . 20

下眼瞼付近の若返りにはPRP療法が最適です。

症例は49歳、女性。バギーアイに対して数年前に下眼瞼の手術を受けたが、下眼瞼眼窩内の膨隆が無くなったのに眼窩縁より下に眼窩脂肪が落ちた症例です。とにかくバギーアイが下方移動しただけで、袋が見えます。もう一度切開する予定は立てられないので、目袋の下の溝を充填して目立たなくしましょう。

局所注入法ですが、PRP療法が最適な方法です。

DSC00101-150x150治療前DSC00106-150x150治療直後DSC00141-150x1501週間後

目隠しの為にお絵描きソフトに取り込んだら画像の解像度が低くなってしましました。ぼろい!。

でも見るポイントは説明します。目の下のクマと表現する人が多いのですが、下眼瞼の色が濃いのには三つの要素があります。一つは色素沈着。二つ目はうっ血に因る紫色。三つ目が下眼瞼が弛んで膨らんで、その下に影が出来るから黒いのです。

通常影は下眼瞼の眼窩縁が半円形に凹んでいます。下眼瞼が弛むと(加齢で必ず弛みます。)、中にある眼窩脂肪を抑えられなくてバッグ状に膨らみます。膨らんできた眼窩脂肪は、眼窩骨の縁は皮膚と癒着していますから、そこで支えられてその下は相対的に凹むのです。これが半円形の溝になり影になります。また同部の組織が加齢で減量しているか、生来同部の骨が平らな人は早発します。

術前画像を見ると、下眼瞼は膨らんでいる為にハイライトになり白く、その下に半円形の影が黒く見られます。術直後は白も黒も薄くなりました。術後1週間でも左側は見られませんが右側は僅かに影が見られます。真っ平らになったら変なので、この程度が適切です。

溝=凹みに組織を充填すれば影は見られなくなります。足りなくなったまたは上に膨らんでいる組織は脂肪ですから、相当する柔らかい組織を充填した方がいいに決まっています。

ヒアルロン酸は皮膚の成分ですから硬く、また皮下組織層に入れても膨らみませんからどうしても皮内に注入することになり、しこり状に成りがちです。また、量が必要で高いのに、異物ですから長持ちしません。濃度に因りますが短い物は(膝等の関節注射用)1か月〜長い物でも6か月で吸収されます。

PRP療法は、Platelet Rich Plasma のイニシャルで、訳すと多血小板血漿で、採血した自家血液中の血漿板を数倍に濃縮して注入します。血小板は成長因子という蛋白を分泌します。その量そのものは微々たるものですが、成長因子はその部位の組織を増やしていきます。その部分の組織ですから自然な再生が得られるので、触感も、視覚的にも違和感がありません。約8ccの血液から1ccのPRPが作れ、通常クマには充分です。本症例は上に述べた様に術後再発例なので段差が多く、量はギリギリでした。

なお、注入当初の量は体液成分を含みますから、1〜2週間で吸収されつつ、そこに組織が作られ始め約3か月で完成し、成長因子の作用は年単位と長く続きます。私達は既に10年の経験症例を診てきて、定期的に注入している症例患者さんが数十人は居て、しかも最近判ったのですが、繰り返すと持続性が高まります。クマに毎年注入していた人が3回目からは2年保った。5回目からは3年保った症例が久し振りに来院されてこっちがビックリさせられます。患者さんはお悦びですが、当方は治療機会が減って商売あがったりです。余計なこと言ってご免なさい。

本症例は長年悩んでいたのですが、今回PRP療法を受ける機会が出来ました。かなり目立たなくはなりましたが、今後の変遷が見所です。もっと増えるかも知れないし、徐々に減るかも知れません。更に同部をYAG LASER; Lighit Amplication by Stimulated Emission of Radiation (放射線の刺激励起に因る光の増幅という訳の判らない訳語)を阿多て刺激すると創傷治癒機転に寄り再生を促せます。再生がピークの3か月後からしましょう。

次週以降の変遷をお見せするのが楽しみです。