2018 . 3 . 17

口周りの手術は連携します。艶やかな女性を更に美しく!

本症例の患者さんは、素敵な女性。美容外科治療のファンですが、これまでの治療に満足していない面がある様です。私を訪ねて、口周りの治療を求めてきました。口周りの手術は最終兵器ですが、まだ他にしたいことがあります。単純に白唇部短縮術と口角挙上術の併施は受けたいのは診れば判ります。口周りに付随して、既往の手術後に治したくなった他の部位もあります。全体的な評価は後段にして、まず外鼻から簡単に説明します。

本症例の治療順は口周りの修正としての鼻翼縮小から入りました。その後の経過を診て形態が判明した後に口周りの手術に到りました。ついでに眼瞼の修正をしましたがそちらはブログ提示の契約外なので割愛します。

症例は41歳、女性。若返りを求めて来院されました。まず美容的な評価をします。上下眼瞼、口元等は他院で手術を受けてきました。修正や追加を出来る部分を診断しました。外鼻の鼻陵は高くしているが、鼻尖の下がりが残り、鼻翼は外側切除を受けたが、幅は38㎜と変わらなかった。外側切除の適応診断をしないクリニックが多発しています。その点を説明すると患者さんは、先ずそこから治したい。と乗り気です。更に、ブログ見ましたけれど、糸だけでは戻るんですよね。内側を切開するのも見ました。先ずはこれから治しましょうという事になりました。

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上四葉の写真は内側切除法で鼻翼縮小術を施行した術前と術後3ヶ月の比較です。幅38㎜が35㎜となり定着しています。形も胡坐型から丸くなりお悦びです。

鼻翼が寄せられると、その下の白唇部も寄せられて、赤唇縁まで寄せられます。最近白唇部短縮術の際に、人中と赤唇縁の弓形を強調する工夫を取り入れていますが、考てみればそれと同じ効果が鼻翼縮小術で得られるのです。本症例ではその結果唇のセクシー度を増長しました。やはり鼻翼の手術は口唇にも形態的な影響を及ぼします。

という訳で多種類ある鼻翼縮小術のなかで外側切除術を受けて満足しなかった患者さんに内側切除法を加えました。形態に満足されています。そしていよいよ、白唇部短縮術と口角挙上術を施行致しました。

もう一度症例の紹介です。42歳、女性。6年前に他院で白唇部切除5㎜を受けたが、白唇長(鼻柱基部〜弓の底)は術前18㎜が13㎜になった筈なのに、すぐに17㎜まで戻った。白唇の外反は少なかったが、昨年の内側切除法による鼻翼縮小術の結果突出が軽度得られ、また人中と弓が明瞭化して嬉しかった。今回は更に外反と人中と弓の急峻化を求めたい。鼻翼幅は38㎜から、35㎜になり定着した。口唇幅は48㎜と5:8を理想とするなら口唇は小さい。

手術プランをまとめます。1、白唇部は4㎜切除追加。2、皮下脂肪層を残して口輪筋と共に縫合(Plication)して外反を更に目指す。3、人中部の縫合時に両側共1㎜寄せて縫合し、更にはっきりさせる。4、口角は頬骨隆起方向に5×8㎜の三角形を切除して引き上げる。

画像を提示していきます。各列左から正面像、右斜位像、左側面像、下面像。

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上は術前の画像。最上部の鼻翼縮小術後の口唇突出効果は残っていますが、もっと欲しい所です。人中と弓も緩い方なのではっきりさせたい。赤唇部の幅も欲しいので、白唇部の外反を目論みました。口角は一見して下がっていないのですが、白唇部を鼻翼基部〜鼻柱基部〜鼻翼基部だけ短縮すれば相対的に口角が下がるので、口角挙上術の併施は必須と考えます。方向は頬骨隆起部へ向かって約35度の上優位をデザインしました。

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術直後のすごい画像を提示するのは定番となりました。腫脹し出血が滲む。運動は局麻のために落ちて口を閉じられない。赤唇部まで腫れて一時的にたらこ状態になります。

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翌日も画像を頂きました。さすがに外出血は止まっています。局麻による膨隆は吸収されても、腫脹はまだまだあり、筋のダメージで口輪筋や口唇鼻翼挙筋の運動が制限され、口は隙間があります。鼻翼や鼻柱も引き下げられています。鼻翼そのものも腫れて大きくなっています。

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術後1週間の抜糸後画像を載せます。ご覧の様に人中と弓をはっきりさせることが出来ました。色気百倍です。この時点ではこの点についてのコメントは頂きましたが、他の点については当方としてもコメントの仕様がありません。形態と機能の評価にはまだ日数を要します。私は予定の手術をしました。もちろん創は精魂を込めて縫合しました。6年前の他院での白唇部短縮術の創跡は拡がってしまい、その結果後戻りが起きました。私の手術後の経過中には起きませんよ!DSC00619DSC00620DSC00623DSC00627

さらに1週間を経て術後2週間で画像を頂きました。それにしても、素敵な女性です。色っぽいのに仕草は可愛い。物腰は女性的です。今回のこの手術は、こういう女(ヒト)には最適で、最良の効果を得られます。雰囲気と言うのは社会的機能の向上を齎します。良好な形態は有用性のある機能を呈するという好例です。

上の画像では、口紅を引いて赤唇をシャイニーに強調して下さいました。赤唇縁のカーブもセクシーです。下面像で見られる様にCupid’s bow弓がはっきりして、いつも私が言う「キスしたい唇。」が堪らないです。本症例では術前に細かく診察して相談して、手術デザインも細かく調整しましたから、結果が最高級の症例です。

敢えてまだ傷跡を隠さないで来院されました。術後2週間ではまだ線が赤い。でももちろん、傷跡の幅は拡がっていません。幅ゼロです。私にしては当然ですが、前医がそうでなかったから、私はおほめに預かりました。

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まだまだ経過の画像を頂きました。術後1か月ではさらに美しい!。ご覧の様に、口元に笑みを湛えているかのか?、恥じらいを魅せているのか?。表情を作っているわけではないのだと思いますが、何しろ惹き込まれます。

美しさは外面と内面が表わします。外面は形態ですが、原則的に性的形態です。しかし内面が外面を動かします。表情と言葉です。ここには音声は載せられませんが、診察時の印象は耳にこびりついています。話し方も楚々として美しい。いまだにこのブログのは動画機能が付属していないのですが、本症例の術後画像は一場面だけの静止画像を見ても、まるで話しかけられているかの様に感じさせます。豊かな内面性が画像に描き出されているのです。

別に本症例の患者さんにLOVEしている訳ではありません。昔よく父が言いました。「美容外科医は患者さんに愛されたい。その為にも患者さんを愛するべきだ。」患者さんの為に親身であれという意味ですし、Loveの意味だけでなく美しい人は何度でも見ていたい。あくまでも診察室で人と人として一緒に過ごしたいという意味です。

本症例は次回3か月目になります。あまりにも美しい内面と外面を、来月も拝見したい患者さんですね。