2018 . 4 . 10

定番となりました口周りの手術

毎日の様に口周りの手術を行っています。口周りに於いては上白唇と赤唇、頤や下口唇、鼻柱や鼻翼などなど様々な部品のバランうスが重要です。私は毎回強調してきましたが、顔面全体の中での縦横の比率に応じて治すべきです。その点では症例ごとにバリエーションがあります。実際にいくつかの手術を組み合わせた症例も多くありますが、白唇が長い人を短くする手術が基本です。白唇部だけ短縮すると99%の症例が相対的に口角が下がるので、口角挙上術を併施します。また、白唇部は加齢に因り長くなり、赤唇部は加齢に因り薄くなり貧相になります。だから加齢顔貌の改善のためにも効果的な手術です。ましてや先天性に長い場合それだけで人格に影響してしまいます。

症例は37歳、女性。上顎が下がっていて弛みや間延びした印象があると感じて来院。その前に丁寧にメールで相談事項を送ってこられました。来院されたので早速診察しました。白唇長:鼻柱基部~Cupid’s bow,赤唇の弓型の底が20㎜と長い。最大でも15mmが望ましい。上口唇小体が前歯の間にまで達しているから、挙がりにくい。赤唇が薄いので露出させたい。

顔面を計測すると、縦の比率は上顔面(生え際~眉):60mm、中顔面(眉下~鼻下):60mm、下顔面(鼻下~頤尖):62mmと下顔面が長い。下顔面の中で上口唇(白唇部+赤唇)長25mm:下口唇(赤唇+頤尖)長38mmで、黄金比の5:8よりは上が長い。

いずれにしても口唇は短くしたいので5mm切除したい。若干赤唇の露出を増やすために口輪筋上までの切除として、C-カール(横から見ての上白唇から上赤唇にかけての湾曲)を増強したい。

横比は内眼角間:34mm、鼻翼幅34mm、口唇幅50mmであり、やはり黄金比率の5:8を求めて2㎜ずつ横に拡げたいから5㎜挙上なら40度方向に挙げたい。手術デザインのプランは立てました。下の画像は術前の正面像とデザイン画です。

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上左図のような口元を上右図の如くデザインします。DSC01469DSC01468

上左図は術直後の正面像、上右図はデザイン画と同方向の画像。

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斜位像でも!

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側面像でもすっきり感は判りますが、術直後は腫脹も強くて、白唇部がボテッとしてしまします。

今回は手術の前後像だけを載せます。次回抜糸時に見易い画像を載せながら詳しい説明を書きます。お楽しみに!