2013 . 10 . 9

美容医療の神髄―美容医療の基本=形態つまり美容は身体機能を反映するⅠ

美容医療は、形態の改善を図る事を目的としています。現在正常か、異常か?。原因があるのか否か?。目標は理想か標準か?。どうあれ、我々医療者と、患者が想う現在より良好な形態を見出し、その形態を作り出そうとするのです。もちろんゴールは,医療者と患者の合意とするべきです。

ところで立ち戻り考えてみると、作り出そうとするのは医療者の傲慢ではないかとも考えられますよね?。そう言う意見があっても反駁できないかと思われるでしょう?。そうですか?。(急に上から目線!でヤバい!)その答えは、「医療は神の領域だと考えられるからです。」あくまでも私は大多数の日本人の同じく無宗教者ですが、多くの日本人がそうな様に、神という概念は心に持っています。神は人を創造した。自然も生物も無生物もみな、神の意思のもとに存在し、営んでいる。そのような考え方をしても間違いではないでしょう?。キリスト教徒も、イスラム教徒も、神の意志のもとに戦争さえしていますよね。我が国古来の宗教的観念では、万物に神が宿り、人もその一部だと考えていますよね。人の営みは神の思し召しと考えています。

つまり何が言いたいのかというと、人の行う行為、科学も、経済も、医療も、神の意志の表現だとするなら、自然の一部でもあると言いたいのです。よく美容医療は自然でない、不自然な行為だと言う人がいらっしゃいますが、人の行う行為は自然の一部なのだと思います。機械は少なくとも自然の一部ではなく、道具に過ぎません。でも道具を使い,行為を行うのは生身の人間で,その結果は自然な存在である人が責任を持つことから、自然界の営みの一つなのです。人が営むから不自然なのではなく、例えば,道ばたの草が隣の草から栄養を吸い取り伸びるのは,自然な営みです。人の営みは同様だと考えた方が自然だと思います。

不自然なというならば、それは、自然界の人間には存在しない形態を作り上げたら、それは不自然です。機械は確かに自然ではなく,人の作った道具に過ぎません。だからそんな形態は作っては行けない筈です。多分ですが,人類が進化すると宇宙人の様な要望になると言われていますが,現時点では人類にそのような形態の個体は存在しませんから,不自然です。人は集団で存在しますから,民族や人種を越えた容貌は,その集団内では不自然です。ニセハーフという存在は一見自然ですが、ウソであるなら、不自然です。

ですから、私達が美容医療で心がけるべき事は、その社会に有り得る範囲での、形態を作り出せば、自然である。という事で逸脱しない事。自然にあり得る形態をよく知っている事です。決して変えない事が自然だとは言えません。ただし、自然界にあり得る形態の範囲を解剖、機能、生理学的にバリエーションの範囲で知っているべきです。それが美容医療に携わる私達の務めなのではないでしょうか?。

結果的に、敢えて、バレバレにならない様に注意するべきケースもありますし、自然なら、バレても言いという人もいるのです。この部分はよくコミュニケーションを交わす事が美容医療では結果を決めるのでしょう。

そこで、もう一度考え直しましょう。形態は、機能に反映すると考えられます。神が想像した人は、より良好な機能を持って人間社会を営む事を求められていると感じます。その点を次回考えていきましょう。

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