2013 . 10 . 29

フェイスリフト;FL の既往が判る変化→それでは、治しましょうよ!

世の中には、フェイスリフトを超本気でする、一部のマニアックな美容外科医がいます。かと思うと、超軽い手術をする美容整形屋も数多くいます。

⑴どこが挙って治って、どのくらいもつか?、⑵創跡がどれだけ目立たないか?、⑶合併症は無いか?。(それにいくらか?。)患者さんはそんなことを選択基準にします。実は手術直後には、どんな手術をしてもいい結果が得られるのですが、傷跡は数週間経ないと不明です。その違いは上手に縫っているかどうかです。後戻りはひどいときは一月以内に起きますし、1年で比べるとピンからキリまであり得ます。*後戻りとは、例えば何㎝挙げたら、齢と共に戻るという自然現象ではなく、手術の後に皮膚がちゃんと癒着して形を保てる様になるまでの何ヶ月に、緩んでいく為に起きると考えられます。数字的に例証してみます。例えば3㎝挙げました。5年間で戻るでしょう。という手術をしました。ところが、1年で6ミリ戻るはずが、残念ながら1センチ戻りました。余計に戻ったのは後戻り、癒着が不良だった為です。でも翌年からは予定通り年に6ミリ戻りました。これは加齢現象です。

上に述べた、超本気手術でも後戻りは数十%あります。ましてや、超軽いチェーン店式フェイスリフトでは、1年で50%戻ったというケースはざらです。昨日も聴きました。

本題です。上の基準に対応して説明します。⑴フェイスリフトの手術経過で後戻りは残念ですが、みっともなくはありません。ばかばかしいだけです。ただし挙げ方でバランスを欠くと結構みっともないです。例えば目元を挙げすぎるときつい顔になります。「格子戸をくぐりぬけ..。」が典型です。⑵合併症としてさけなければならないのは、もちろん顔面神経麻痺です。非形成外科で経験の浅い低レベルのチェーン店の、「昨日まで内科医」のインチキ美容外科医が起こします。残念ながら、私達でも積極的な治療法は無く、消極的に形態を少しでも改善できるかな?、くらいです。⑶傷跡が目立つ、幅がでてきて、盛り上がってくる。つまりケロイドもどき=肥厚性瘢痕と言う状態になるのは、手抜きの結果です。中縫い=真皮縫合は形成外科医の売り物で、結果を担保します。非形成外科医の手術後数週間で肥厚性瘢痕になる事がありますが、残念ながら、彼らの技術では致し方ない事のなです。日本の医療はそれだけ低劣な仕組みなのです。

⑷ところでフェイスリフトを受けた患者さんの中に、耳が伸びている人がいます。これは、皮膚だけをやたらに引き上げると、日に日に重力で引き下げられて、柔らかい部分である耳たぶ(耳垂)が伸びてくるのです。耳たぶの先端の位置が下方になり、耳たぶが長くなってきます。自然にも加齢で耳はたるんでくるので、長くなっている人はいます。でも耳垂だけが長いのはフェイスリフト後の合併症であるのは、見え見えです。ヒドイときは耳垂の先端がエラの位置まで来ます。面白い話を付け加えると、人間には鰓はないのですが、胎児の早期には鰓の元があります。実は耳はそれからできるのです。つまり、この合併症は耳がエラに来たということは先祖返りみたいなものです。冗談にはならないので治すことをお薦めします。

手術法と症例写真は、抜糸後提示します。

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