2015 . 9 . 9

眼瞼形成術の切開法は、美容形成外科専門医で受けましょう!。4週間では、経過中。

切開法が難しいのは、ダウンタイムが長いため、形態と機能の完成を見るまでの期間が長くなり、結果の評価がなかなかできないためです。今回は経過を追ってみました。

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上左図が術前                上右図が術直後

術前は奥二重というか狭い二重。開瞼は力を入れれば充分ですが、力を入れ続けることは出来ません。術直後は腫脹が強い方でした。よく見ると、挙筋を締めて重瞼を止めた2点ずつが凹んでいるのが見えます。

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上左図が1週間後              上右図が2週間後

1週間で抜糸しました。まだ、内出血のあとが所々に見られ、なんか紫茶色っぽい。でも翌日からメイクしていいですよ。次の週にはメイクしていらっしゃいました。腫脹がさらに軽減して、二重まぶたの見た目の幅が微妙に狭くなっています。この点については90%近くは解消しています。

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上図が4週間後です。2週間前とは、あまり変化が無い様に見られます。アイメイクをVivid Colorにされたようです。膨張色ですから、幅が広く見えます。特に外側に比べて内側の開瞼程度が低く、そのために二重の幅も広く見えます。逆に言うと外側は挙筋力を強化できたのに、内側は足りないと言えます。

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もう一度術前と比べると、術前には皮膚で隠れて瞼縁がよく見えなかったのですが、よく見るとやはり、内側が挙がっていません。二重を広くして皮膚を持ち上げたら、瞼縁が見える様になったのです。それに上眼瞼挙筋腱膜は、外側が強くて内側が弱いという個体差が多く存在しています。

そして最大の原因は蒙古襞です。上眼瞼縁のカーブをよく見ると、外側は丸いのに対して、内側は直線的です。これは内眼角から、眼瞼中央に向かっての突っ張りです。拘縮ともいいます。これが蒙古襞の本体です。蒙古襞は術後の創治癒過程で硬くなり、さらに拘縮します。ですから、術後より内外の差が大きくなるのです。術後経過ですから、見ていくと時間と共に改善が見られます。それでも、蒙古襞が原因の形態的な損失が残るようなら、当院のオリジナルのZ−形成術による目頭切開=蒙古襞による拘縮解除術を適応とします。

次回診察の上検討したいと思います。この様に経過を追ってプランやアセスメントまで提示していきながら説明していくと、よい意味でも悪い意味でも皆さんの参考になると思います。