2016 . 10 . 26

二重瞼にするなら、黒目整形=切らない眼瞼下垂手術:NILT法が最適です。

3年前埋没。徐々に緩んだ。LF12 横径25mmと小さい。何はともあれ画像をご覧下さい。

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上は術前と術直後の両側眼瞼部。

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上は術前と術直後の左眼瞼部近接像。今回画像上よく撮れた方を提示します。

本症例は、一重まぶたで、眼瞼横径が大きく無く、開瞼が不足という典型的な症例で、 埋没法の重瞼術を受けたが戻ったし、重瞼線が7㎜と眼裂横径の割にまた開瞼不良の割に広い。

でも、日常これで来ていたし、重瞼線は変えたく無い。そうなれば、開瞼を向上して狭く見せる。クッキリさせるしかないので、黒目整形=切らない眼瞼下垂手術=NILT法の出番です。

この手術は、目を開く為にある上眼瞼挙筋を、眼瞼結膜側からいとで縫縮して、今までと同じ収縮力でも眼瞼がちょっと大きく挙がる様になる手術です。近接画像を見ればよく判りますよね。術前と術直後の二枚の画像は同じ位置(高さ)から撮り、視線も同じ方向で、目を開く力は同じだけ入れてます。ですが、黒目の露出サイズが圧倒的に違います。術直後は二重のクッキリ度が、強すぎるのですが、むしろぼやけていない。眠そうでない。これを黒目整形と称します。

カメラのレンズを見つめてくれたので、あたかもこっちを向いている様ですよね。では、こうして見つめられたら、どっちの目元が魅力的かと言えば右画像ですよね。黒目が大きく見えて、しかもライトの反射が入っていると、キラリと目が光ります。もう一つ、眼瞼が楽に開いたら、眉が挙がらなくなったのが見られるでしょう。これは代償性前頭筋収縮が不要になった為です。眉を挙げて目を開いている表情は、朝一の目覚めの時とか、とぼけた顔、お年寄りの目みたいで弱々しい目元に感じられます。右画像のキリッとした目元の方が元気に見えます。その結果として、社会的機能を高めます。

眼瞼の手術に於いて機能を考えるなら、とにかく眼瞼を楽に開ける様にすることです。第一に一重瞼なら、皮膚が被さる形態は機能障害を呈していますから、重瞼術は必須です。第二に瞼縁が挙がらない、力が入り難い形態的構造と機能を来しているなら、眼瞼挙筋の縫縮が必要です。第一の皮膚と第二の挙筋の相相互作用で目を開くのですから。第三は機能として蒙古襞が邪魔をしている場合ですが、本症例では術後画像でご覧いただける様に、関与していませんでしたので、治しませんでした。もちろん形態的には内眼角間距離が遠いのを治す為には目頭切開は不適ではありません。

当院では手術件数のうちの約半数が眼瞼手術ですが、この数年は、池田先生が切らない眼瞼下垂手術=NILT法を多く、私は切開法での眼瞼下垂手術=切開法重瞼術に加え、そのうちの約半数に目頭切開=Z−形成法による蒙古襞の拘縮解除術を併施しています。どちらも黒目が露出するので黒目整形と称します。

さて今回は私にも切らない手術の画像提示症例が回って来ました。提示症例は判り易いので、私に廻してくれた様です。実は、私の提示症例は圧倒的に切開+目頭の症例が多いのですが、前にも説明した如く、サービスを含んでいるからでもあります。実際には私の担当症例は、切開法:非切開法が7:3くらいの割り合いです。

本症例も直後から、経過を追って最終結果までお見せしていきます。切らない手術でも微妙に術後変遷します。お楽しみに!