2016 . 10 . 27

切らない眼瞼下垂手術=黒目整形=NILT法はちゃんと締めましょうよ!の2週間後

なんとか手術後2週間で格好つきました。

切らない眼瞼下垂手術=黒目整形=NILT法は私達にとっては定番の手術です。確かに結果がいい。でも意外とダウンタイムがゼロでは無いことがあります。

症例は51歳、女性。これまでに、他院でナンチャって切らない眼瞼下垂手術を受けている。内側の瞼縁が挙がっていない吊り目型。二重を拡げたいが余計に吊り目になるし、眠そうになる。二重を拡げたい希望には黒目整形が必須といえる。前頭筋収縮が顕著で、特に外側の眉が挙がっている。どうにか開いて若返りを図ろうということになりました。

手術は、内側のNILT法で、瞼縁を挙げて、重瞼も広げる。右側の重瞼も広げる予定としました。ところが右は内側と外側だけだと中央の皮膚が落ち、左は中央から外側が落ちるので、術中に追加して重瞼ラインのカーブを丸く作り足しました。

dsc00420dsc00422btx%e7%9b%b4%e5%be%8c術前、術直後、術後1週間の画像です。術後も開きがイマイチです。もちろん術直後には腫脹が少々ありますし、開瞼も重瞼もオーバーです。でもラインが綺麗にカーブを描き、内側の瞼縁が直線的に落ちていないから、吊り目でなくアーモンドアイに近づきました。

でも術後1週間を経ても、やはりまだ、前頭筋収縮癖が残り、眉を挙げています。これでは切らない眼瞼下垂手術の効果を画像上提示できません。そこで、額ボトックスを少量使いました。すぐ効かないのがボトックスです。目を開く際に前頭筋が収縮し、眉を引き上げている人は眼瞼下垂症です。人類のまぶたは眼瞼挙筋という筋肉が引き上げます。皆さん自分では動かしているつもりが無いし、鏡で見ても判らない。何故なら、目を閉じているときは見えないし、目を開いたときは既に眉が挙がっているからです。そこで触れば判ります。軽く触れながら目を閉じたり開いたりすれば判ります。もう一つ他人に見てもらえば判明します。そして、前頭筋が開瞼時に常時収縮しているので、額がしわだらけになっています。このしわは、長年たたまれていると刻み込まれて来ます。

ボトックスは筋肉に流れる信号を遮断する薬で、局所だけに効きます。額は広いので通常十カ所程度に分けます。眼瞼下垂症の人は前頭筋が収縮していて、眉を挙げて代償していますから、ボトックスをすると、まぶたが開かなくなります。眼瞼下垂症の人は眼瞼下垂手術をしてからで無いとボトックスはできないのです。でも本症例の如く、眼瞼下垂手術をしても前頭筋収縮癖が治らない人は多いのです。そして眉を挙げていると二重のラインが乱れます。ですから、本症例の様に眼瞼下垂手術をしても眉を上げる人にはボトックスを使います。術後なら重くなりません。でも念のためいっておくとボトックスは注射後効くまでに数日掛かります。上の画像でもほとんど変わっていません。そして術後2種間、ボトックスを注射してから1週間で来院されました。下の画像は左が術後1週間で、右が術後2週間です。

dsc00468dsc00487

ボトックスが効いていきて、前頭筋の収縮が緩和されて、眉が下がりました。と同時に重瞼幅が狭くなり、しかもクッキリしてきました。さらに内側の瞼縁が挙がって吊り目が解消して来ました。もう一度術前画像と比較してみましょう。

dsc00420dsc00487

 

術前では黒目の内側に斜めに瞼縁がかかっています。見かけの二重瞼も外上がりになっています。もちろん眉を挙げていますが、前頭筋は中央付近は存在しないため眉の挙がり方も外上がりです。結果的に瞼縁も重瞼線も外上がりになっています。

術後1週間ではまだ前頭筋が収縮していたのでボトックすを注射してさらに1週間後に効いて来て、眉が下がりました。上右画像をご覧いただくと、目元がはっきりしました。眉が水平になり、重瞼ラインも平行になり、瞼縁も内側がちゃんと挙がって黒目が綺麗に出ています。この目元はとてもこの年齢に見えません。何かキラキラしています。アイメイクも綺麗に入れられる状態です。患者さんは「そうだったのねえ!まぶたの縁がちゃんと挙がると目元が綺麗に明るくなるのねえ!」と感嘆されました。調子に乗って私が「とても51歳に見えませんよ!」と言ったら、また「シイー!、言わないで」と怒られました。でもそれだけ美意識に対する自負を感じさせました。私の美学も充足されました。

今後も経過をお見せします。お楽しみに!