2017 . 3 . 16

眼瞼下垂症と横径が小さいのは眼裂狭小症といいます。経過が長いでしょう。そこで最近の症例と比較してみます。

今回の症例がダウンタイムが長いのは精神的問題でしょう。術中からビビって話しも出来ない様だとこうなります。症例は18歳、女性。眼瞼狭小症です。下に画像を並べます。左が術前、上中が術直後、上右が術後1週間です。一週間後の方が開いてはいますが、内出血も増量し、腫脹で重瞼が広くなっています。

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では皆様の為に他の症例も並べてみます。画像の揃った半年前からの症例を6例供覧します。

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上の症例は早く治った症例です。30歳代のですが、右の画像の通り2週間目にはメイクしてきれいに見せています。広めの二重を希望されました。気に入っているそうです。

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上の6枚の画像は40歳代の女性。上中の術直後より、上右の翌日の方が腫脹と内出血が増量しているのは通常で、下左の如く抜糸時にはかなり引き始めています。ところがその後再び、2週間目には下中画像の如く腫脹が亢進しました。体調不良だそうです。下右の画像の様にまあまあになったのは2ヶ月後でした。こうして遷延する症例も稀にあります。

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上の症例は20歳代前半ですが、右の2週間目ではまだ腫脹が見られます。腫れぼったい瞼では若干遷延する傾向にあります。

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上の症例は30歳代です。ラインを変えないで重瞼デザインを狭いままにしますと、このような経過です。右の画像が2週間目ですが、腫脹が気になりません。でもやはり患者さんは狭くてつまらなかったといいました。半年経たら切除して重瞼を広げる予定です。

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上の4枚の画像の症例は20歳代後半の患者さんです。左から術前、術直後、術後1週間、2週間の順です。術直後は創が見えますが腫脹は軽い方です。一週間までに内出血が増えましたが、2週間では引いてメイクしたら目立たない状態です。通常に経過してお悦びです。

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この症例は20歳代の前半の患者さんです。左から2番目の術直後は目が開き難かったのですが、3番目の一週間後にはよく開いています。でも術後48時間のピークまで腫れて、一週間目では重瞼が広くまだまだです。右の2週間目では軽くメイクして腫脹も引き始めたのでキリッとして美しく、彼女には似合います。ダウンタイムとしては標準です。

さて、最近の患者さんでは病悩期間が短い人が多いでしょう。思い起こせば皆さんは術中に落ち着いていました。ダウンタイムが長いのはやはりビビリの患者さんでした。通常年齢が高くなれば身体能力として病悩期間が長くなります。上に記載した症例でも20〜30歳代は治りが早いです。ところが未成年者では止血能力も未発達ですし、多くの患者さんで精神的にまだ弱く、術中に怖がりドキドキする為に術後病悩期間が長引く様です。なんかいい方法はないでしょうか?。言い含めるしかないのでしょうか?。場合によっては軽い安定剤を併用したらいいのかも知れません。でもそうすると術中に目を開けないので比較が出来ません。このジレンマをどう考えるかです。

ちなみに創跡に関しては一週間目に抜糸して、メイクを許可したら、2週間目には見えないに等しく映っていますよね。目頭に対してZ−形成を併施しても同様に2週間で目立たなく出来ます。

いずれにしても本症例の経過はお見せして行きます。いつかは治ります。学校は休みですからまだ大丈夫ですよね。