2018 . 5 . 19

眼瞼下垂手術切開法と目頭位置移動で目元を優しく。

本邦に於いては美容医療は、美容外科と形成外科が別科目で、前者は自費診療、後者は保険診療が適要されています。実は多くの他国では同一科目です。昭和51年に美容整形(現在も過去も法律上の診療科目ではない。)を診療科目にする際に、形成外科を先に診療科目にして、昭和53年に形成外科医と美容整形医が手を組んで美容外科という新しい診療科目を設置しました。

結果として自費診療と保険診療の境界線が引かれたのですが、切らない手術はの多くは自費で、切開すれば保険が通るとのコンセンサスが得られています。ただしチェーン店では、非形成外科医のビジネスマン医師がほとんどで、保険診療機関を申請していませんし、厚労省も与えません。ところが、眼瞼下垂手術に目頭切開を併施して効果倍増を狙っても、二つの手術を眼瞼下垂手術に請求出来ませんし、目頭切開を嫌う形成外科医が多く存在するため、保険収載されません。

毎回書いて来ましたが、一重瞼を二重瞼にする際には蒙古襞の拘縮を一重瞼の平均値から、二重瞼の平均値に変更しないと自然な形態と機能を呈しません。そして一辺4㎜のZ−形成法が適切なのはこれまでの症例提示で証明されています。

そして絶対にZ−形成法以外の目頭切開手術はいけません!。特に三日月切除法は最悪です。今や韓国ではまず行なわれません。因みに目頭切開は東アジア人にしか要しませんから、世界的に学術的コンセンサスはありません。日本人と韓国人だけ(中国は遅れているから蚊帳の外です。)が切磋琢磨してきました。この分野のコンセプトは日本はもはや遅れています。私は逆に本邦でのトップランナーを目指しています。ブログを見ればお判りでしょう。

症例は約2年前に来院。他医でNILT=切らない眼瞼下垂手術=黒目整形非切開法を受けた。4か月後に来院し私にかかり、右が初期(3か月以内)に外れたとのこと。初期に外れたのならテクニカルエラーが考えられる。ステロイドの影響も考えらえるが・・いずれにしてもそのままで居られないので私がMT法2点(縦止めのいわゆ埋没法重瞼術)。その後左も一部が緩んでMT1点をしてきました。半年後に浅くなり、昨年再びMT2点。今年に入り再び緩んだ為、急いで治したい気持ちがあったが、いよいよ切開も検討し始めました。

こうなれば切開法をお奨めするのが私の務めではあります。いや、奨めると言うよりも経過を説明して、持続するという利益と標準的な病悩期間の長さを天秤に掛けてもらいます。またご覧の様に眼瞼下垂状態であるので保険適応ですから、費用も天秤に掛けてもらいます。よく考えてみたら、一生ものなら切開が得だし、私の手術なら跡が見えなくなります。内出血すれば、吸収するまで約2週間かかります。腫脹(腫れと浮腫)は2週間でピーク時の30%は残り、1か月ではまだ腫脹の為に二重が広く見えます。その後は日によってはぶり返しながら、朝は浮腫んで昼間はすっきりしながら徐々にすっきりします。約3か月で完成となります。

もう一度診療し検査します。内眼角間34㎜:眼裂横径25㎜:角膜中心間60㎜と蒙古襞の拘縮が強くモンゴリアンスラント(目頭と目尻を結んだ傾斜)も強い。LF挙筋筋力:滑動距離12mmと正常下限で先天性筋性眼瞼下垂症は否定的だが、開瞼は弱い。後天性筋性眼瞼下垂症に罹患していると考えられる。

残る左のラインは5㎜高でした。開瞼時は常時、前頭筋が不随意に収縮している為、皮膚は伸びているから、幅3mm切除を要する。眼窩脂肪は多いがヘルニアしていないから焼く予定とした。蒙古襞の拘縮を解除してもアイスラントは解消しないが吊り目は治せる。元は一重瞼=先天性皮膚性眼瞼下垂症だったので、二重瞼にするなら目頭の蒙古襞は一辺4mmのZ形成で拘縮解除する方が自然な形態と機能を作れる。

この様なプランに従って手術しました。画像を見ます。

IMG_2179左は術前。

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上はデザイン画の開閉像

IMG_2182左は術直後。

下は術後1週間の抜糸直後。

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開瞼が手術直後より良好化し左右対称化中。自覚的に前頭筋収縮癖が解消し、しわがなくなってお悦びでした。近接画像を見ましょう。

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目頭の創跡の発赤が強いので、肥厚性瘢痕が軽度あり得る。念のためリザベン内服開始。開瞼はまだ左右対称では無いが、術前の左右差がスライドしている。改善が診られるため、このまま近づくと考えられる。

そして術後3週間となりました。

IMG_2914まったく対称ではありませんが、近接画像で左右を比べてもかなり近づいています。

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今後の変遷が予想されます。開瞼と創跡が定着するのにはまだまだ掛かるでしょう。術後早期にリザベン内服を開始しましたから肥厚性瘢痕は悪化していません。目頭部の切開手術後は肥厚性瘢痕を呈しやすいのですが、その時期は術直後ではなく、術後3週間頃です。術後6週間までに悪化するようだと治りきるのに半年から1年かかります。これまでに5例に一例程起きました。本症例は早く治るでしょう。

問題は開瞼の差がどれだけ揃うかです。実は目頭部の肥厚性瘢痕が拘縮しているために眼瞼の内側方向に向かって引き下げられているのも、開瞼不良の一因になっています。いや、本症例では開瞼不良ではなく、少ない左右差だけです。今後変遷するでしょう。次回術後6週間目にはさらに改善が診られるると思います。

本年6月からは術後経過の画像と説明を1シリーズのブログに足して行って更新することにしました。下記の説明を、経過ごとに書き加えると読むのが鬱陶しくなるからです。

IMG_3884そして術後6週間目です。

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当院では、2018年6月に厚生労働省より改定され施行された「医療機関ホームページガイドライン」に遵守しブログを掲載しています。

医療法を遵守した情報を詳しくお知らせするために、症例写真・ブログに関しましても随時修正を行っていきます。症例写真の条件を一定とし、効果だけでなく、料金・生じうるリスクや副作用も記載していきます。ブログにも表現や補足の説明を付け加えさせていただきます。

施術のリスク・副作用について:・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・目頭の切開部位は、目やにがでる場所ですので、消毒にご来院下さい。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、切開部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。