2019 . 1 . 17

本年第一番目の口周りの手術症例の提示です。今年も誠心誠意丁寧に手術します。

平成という元号も最後の31年、西暦2019年です。本年も忙しそう。昨年は口周りの手術に終始しました。日本国が現政権になって6年。私は(私に限らず)反知性主義政権を好ましく思いませんが、何とかミクスと称するまやかしの経済政策は、格差を拡大しながらも、一部に一時的な金銭的余裕を産み、本来不要不急である美容外科医療にも流入しています。外国人(中国が主)のインバウンドもなんとかミクスに因る円安の派生です。今や当院の売り上げの半分近くを占めます。もう一つ、国民の意識として美容医療に対する忌避観念が払拭されて来たからでもありますが、これも経済的高揚があってこそです。私は失われた30年間と共に、苦しみながら美容形成外科医療に携わって来ましたが、この何年かは様変わりしています。

先日患者さんに「先生は口の専門家ですよね?。」と訊かれました。「いや本当はオールマイティーです。」と答えます。美容外科医は顔面ならバランスを診ながら顔面全体のルックスを作り上げて行くべきです。もちろん部位ごとに個人的な希望があるので尊重します。でも私は、学問的な素養を蓄積して来ましたから、美容的に形態的な理想像を持ち合わせています。そこはキャリアーと経験値(数では無く深さ=質)が豊富だからです。そこで口周りは顔の前面ですから、顔面の美容的バランスの中心で、だから私の出番ではあります。SNSが発達しても、このブログは独自の内容の濃さを誇れると思います。結果的に口周りの手術の内容がどんどん蓄積していますから、患者さんも増える一方です。専門家のつもりではなくても、患者さんがその様に認識されて当然かも知れません。「まあそう捉えられても仕様がない。」この方針で頑張ります。

私に執って口周りの手術において評判を得たのはSNS上の虚構にも見えます。でも私の手術は本物で、ブログの画像もツィッターやインスタの画像もフェイクでは無くトウルース,Truthです。そのこころは、私が本邦では数少ない(100人以下)形成外科医が美容外科診療に携わる数少ない医師だからです。最近形成外科診療を齧っただけのナンチャって美容形成外科医も増えつつあります。口周りの手術は創跡が顔面の前面にありますから、明晰な頭脳と最良の技術を発揮しないと痕が目立ちます。非形成外科のチェーン店系や美容整形屋はその様な技術を持ち合わせませんし、丁寧に診ながらの手術をする時間を与えられません。そして何度も記して来ましたが、医師のレベルは卒後研修の質と年限が左右します。さらに言うと何とかミクスの影響で、ビジネスに特化した美容屋が跋扈する様になりましたから、診療の質の`格差`が拡がりました。

その中で私は独自に素晴らしい結果を積み重ねていく所存です。本年一例目のブログ提示です。

症例は32歳女性。人中部白唇長19mm。上歯牙が前突し開咬。1年前から歯科矯正を前方器具で継続している。上口唇(白+赤)26㎜:下口唇(赤〜頤尖)39㎜で上が長い。歯槽骨突でもE-ラインは直線上。Gummy、gumとは歯ぐき、ガム状の歯ぐきが見えるのでこう言う。真皮縫合をしっかりして6mm切除可能。術後矯正具が痛いでしょう。傷になった症例もありますが、腫脹が引くまで凌げます。口角挙上を併施すると歯科治療は1か月不可とします。内眼角間36㎜:鼻翼幅38㎜:口唇幅50㎜で45度5mmの手術計画としました。

1週間後に再診察しました。白唇部を6mm希望。人中と弓は明瞭出作製の必要性はない。当日口唇は拡大を少なくして、50mmを55mm目標として口角挙上術は30度方向へ5mmとした。

画像を診ましょう。

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正面像と近接像。術前から既に口角は下がり気味です。

IMG_4068IMG_4070側面像と斜位像では、白唇の前突が診られます。

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上にデザイン画。下に術直後の画像

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正面像と近接像で、白くちびる部の短縮と口角の挙上量が同量ですから、術前と比べて口角は挙がっていません。逆に言えばもし口角挙上術を併施しなかったら`への字`が急になってしまったのです。最も赤唇が露出して術前の冷たい印象は解消しています。

IMG_4083IMG_4085側面像ではすっきり感が診られます。まだ腫脹が強い時期には白唇のC−カールが診られません。口輪筋を折り畳んだので腫脹が取れるとC−カールが見えて来ます。これまでの症例を診れば自明です。

今回は術前と術直後の画像を紹介しました。皆さん本年もお引き立ての程を、宜しく御願い申し上げます。

次回抜糸後をお楽しみに。抜糸直後の画像を戴きました。

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すっきり感をお悦びです。少なくとも口角は下がっていませんし、赤唇中央が露出して可愛いです。まだ術後1週間ですし、腫脹の軽減は早い方ではありません。運動低下とそれに伴う形態と位置の変化は術後1か月を待たなければ評価出来ません。今後の症例画像をお楽しみに!

本症例に於いては術後1か月の画像を紛失しました。下に術後3ヶ月の画像です。

IMG_0447IMG_0449IMG_0451IMG_0453創跡は隠さなくてもよいそうです。

形態的に満足を得られました。

当院では、2018年6月に厚生労働省より改定され施行された省令「医療機関ホームページガイドライン」に遵守しホームページの修正を行っています。

施術のリスク・副作用について・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・抜糸までの間、鼻下を伸ばす表情はお控え下さい。・口唇部の違和感は、2~4週間程度かかります。・手術後2週間は、口を大きく開けることはお控え下さい。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、鼻孔部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。

6月から費用の説明も加えなければなりません。上口唇短縮術は28万円+消費税。口角挙上術は25万円 +消費税。局所のブログ掲載の契約を受けてもらえたら、出演料として20%オフとなります。