美容医療の科目名の説明をしてきましたが、今回やっと美容外科の説明を始めたいと思います。
まず、もう一度医療の目的を説明します。第一には、生命の維持。第二に、機能の維持再建。第三に、形態の改善と進歩してきたのです。美容医療とは、形態の改善ですから、第三の目的ですが、同時に機能改善をも図ることがあり、また時には生命維持も同時進行しなければならないこともあるのが、形成外科分野。形態の改善を主目的とするのが美容外科医療と分けられると考えられます。もちろん医療ですから、生命の危機や機能の損傷を来さないような医学的知識は備えなければなりません。
美容外科は、あくまでも医療の中の一分野で標榜科目です。形態の改善を主目的とするのですが、医師にしかできません。何故なら、侵襲を伴うからです。医師免許
▼続きを読む
今回は脂肪溶解注射を試したスタッフ
昨日、少々時間があったので、スタッフの要望に応じて、顔面脂肪溶解注射をしました。
Jowl の皮下脂肪を減らしたいとのことです。
注射前注射直後
翌日
近年メソテラピーは進歩して、特に顔面の皮下脂肪の減量には効果を発揮しています。
前回リフトを説明の際、Jowlの説明もしましたよね。もう一度説明します。口角の下のマリオネットラインの外側に貯まっている皮下脂肪塊が、顎のラインを膨らませているところをいいます。動物の垂れ下がった顎と言う意味ですが、皮下脂肪が落ちてきている場合と、ただ単に多い場合があります。
通常加齢に伴い、下垂によりJowlは膨らみます。下垂が原因ですから、リフトが適応になります。フェイスリフトでも、ここを引き上げたいのですが、創から遠いため
▼続きを読む
▼続きを読む
スレッドリフトも捨てたもんじゃないよ!2週間後の経過
スレッドリフトの経過を追っていますが、画像採取が難しいことに気付きました。顔の輪郭は顔の上下の向きで、それだけで変わって写るため、術前術後の比較が難しいのです。そこで、まず何を狙って手術したのかの説明を致します。
今回は下顎の辺縁のカーブをスムースにするべく、下顎の部分の中でも、口角の斜め下外側の膨らみを引き上げようとしたのです。この部分が外側に膨らんでいるとブルドッグ顔貌になります。本来その上外側、つまり耳の前下というか頬骨弓の下にあった皮下脂肪が、皮膚と軟部組織の弛緩によって、重力に抗せなくなって落ちてきたのです。この膨らみを洋語でJowlといいます。辞書を引くと、Jowl:動物の顎の下に垂れた皮膚とありますが、動物に例えてスミマセン!。でも欧米の美容外科の文献のリフトの項目には必
▼続きを読む
▼続きを読む
黒目整形だけでもアーモンドアイの2週間後
2週間前にNILT法=切らない眼瞼下垂手術を受けられた症例を追ってみます。ニックネームで黒目整形と称しますが、何故通称かと言いますと、黒目整形と言っても別に黒目を大きくする治療ではないからです。黒目(角膜)の直径は生来変わらず、11.5〜12.5㎜が標準で、それより小さいと小眼球症という先天性異常です。黒目整形は隠れている黒目を見えるようにして、大きく`見せる`というsy術です。でも症例写真を見ると、確かに黒目が大きく見えるでしょう!。少なくとも眠そうな、または疲れているような精気のない表情から、明るく元気な目元に出来上がっています。
下左図が術前写真で、下右図が術直後写真です。
前々回(2週間前)や前回(先週)にも載せましたが、術直後はオーバーコレクションになっていて開きすぎて
▼続きを読む
▼続きを読む
形成外科、美容外科、美容皮膚科、美容整形 などの科目名称って何を意味するのでしょう。Ⅷ=美容医療の各科目4=
前回やっと各科目のうち形成外科を詳しく説明しました。見直してみたら、学会のカテゴリーの説明に終始していました。もっと広くコンセプトを説明したいとは思いましたが、それでは進まないので、もう一言、コンセプトを述べます。
医療とは、第一に生命の存続を助けることが至上目的とされ、第二に身体機能の改善、温存が目的に加わって来ました。病気や怪我で死なない様に救う医療と病気や怪我で生活が困難になるのを社会的に救う医療が主体でした。では美容医療はというと、形態の変形によって、社会的な損失を被る場合や、形態に対する劣等感で、精神的な損失が社会的に影響している人間を救うことが目的と考えられます。つまり、個々人の形態の改善は社会的な要請であり、個人の人格の向上にもつながると考えてよいと思います。
第一
▼続きを読む
▼続きを読む