美容形成外科医の私は、患者さんによく言われます「先生器用だから上手なのですよね!。」私はそれに対していつも言います「違います。外科医の能力は,第一にてっぺん=頭、知識と経験が結果を作ります。そして、所見を基に、患者さんとコミュニケーションをはかる、つまり口と耳も道具です。第二に頭の前=視機能です。個々の身体は解剖学的知識に裏付けられた典型的な形態に限らず、変異、変形、疾病が有る。だから医療が必要なのです。手術をしていく際に目で見て把握していき、それに応じて対処していき、形態をどのように治すが外科医の能力です。第三に手です。手は脳が動かすのですが、神経、筋、知覚は手に有ります。これらは必ず加齢と共に衰えますが、培ってきた頭の能力があればレベルは保てます。つまり器用な行為は頭、目、手の連携で成り
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美容医療の神髄本編―美容医療の基本―その5 美容外科診療には形成外科診療の経験が必要なのは説明しました。でも逆に美容外科特有のセンスは?
昨日も今日も他院での不足(不良とは言わないでおきます。)結果の患者さんが来院されます。
本来なら、初療医に診てもらうべきであるという建前はありますが、そこで、まず前医を知ることが必要だと思い尋ねると、「忘れた。」とか、「言わなければならないのですか?。」とかいう人がいて、困ってしまします。病歴は診断に繋がり、治療の方針(こちらが請け負うかも含めて)を左右する重要な所見です。何も情報がなく、ましてや、治療歴があるのに隠されて、こちらは初療だと思って治療したら、思いもよらない状態で難儀したこともありました。ですから、診療の際にはできるだけ情報を下さい。社会的情報も、同様に重要です。
もっとも、「忘れた。」のが、何十年も前だからというのなら仕方ないし、何十年も前に受けた美容整形手術の方
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まぶたの機能と美容医療Ⅹ 眼頭切開3 -症例供覧ー これは可愛い! 2週間後
目頭切開と切らない眼瞼下垂手術を行った症例の2週間後経過です。
近接写真では傷跡がまだ赤いのが見えます。メイクで隠れます。
術前術後2週間を比較すると、感じるのは、むしろ術後の方が自然な感じがしてしまうのは、私だけでしょうか?。
今回は丁度いい出来栄えだと思います。このセンスは経験がものをいうのでしょう。
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美容医療の神髄本編―美容医療の基本―その4 何故美容外科診療には形成外科診療の経験が必要なのか?。診療の前提となる知識:解剖、生理
前回前置きまでとしたのは、原則論を始めに提示したかったのです。今回は具体的に!
形成外科の診療では、特に顔面の、また体表のほとんどすべての部位の再建を主とします。つまり、見た目の(形態的な)治療も機能の治療も目的とするわけです。対象疾患は、形成外科学会が宣言した項目に従っています。やけど、体表の外傷、顔面の外傷(骨折も含む)、体表の先天性異常、瘢痕、手足の外傷および先天性異常、皮膚皮下組織の良性および悪性腫瘍、皮膚皮下組織潰瘍、瘢痕およびケロイド、その他です。これらの形成外科対象疾患のうちの多くが、美容外科の対象疾患と重なります。これまで何度か述べてきましたが、形成外科と美容外科では、対象患者さんが疾病者と正常者、費用が保険と自費という様に違いますが、目的は形態の改善ということで同じで
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美容医療の神髄本編―美容医療の基本―その3美容外科診療において前提となる知識:解剖、生理とは?。
前回、美容医療における、形成外科の優位性として、形成外科独自の縫合法の説明をしました。
もうひとつ形成外科の優位性として、疾患を治療するため、美容医療に必要な解剖的な知識を学んできたことがあります。さらに言えば、それを実際に目で見たことがあるという点は、ほかにないものです。
近年、卒後に形成外科を大学病院等で研修したのちに、美容外科も始める医師が多くなってきました。今から15年前頃までは形成外科医は美容外科診療をしないという不文律があったのですが、1998年の美容外科学会で両科を同時診療することが勧められたのです。いいことではありますが、かといって形成外科診療において、美容医療の観点から研鑽しているかというと、意識が薄弱な人も多いようです。逆に、いきなり美容外科に入ってしまい、大
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