口周りの手術は赤唇と白唇のバランスです。毎回書きますが、唇は赤い部分だけでなく、その上の白い皮膚も含んで形態を観る部分です。しかも赤唇の露出する表面や赤唇縁には手術痕痕を作れませんし、白唇の表面にも傷跡は避けたい部位です。ただし2箇所だけは可能です。鼻翼基部(医学的には点ですが)の折れ返り線から鼻孔底隆起の下、鼻柱基部(医学的には点ですが、人中の最上部)の折れ返り線は傷跡が目立ちません。赤唇縁は膨らみがあるから切りたくないのですが、口角部の赤唇縁は隠れているし隆起がない部なので切れます。
と言う考えで、上白唇短縮術で、白唇をスッキリさせて赤唇を豊かに魅せる。間違っても斜めには引き上げません。変形をきたす可能性があるからです。両側の鼻翼間を同じ幅で切除短縮しても、さらに外側は挙がりません
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非吸収性注入物は、化学的に除去するのは不可能です。経年変化で肉芽化します。今回涙袋の変形を下眼瞼形成術で除去して涙袋形成も。
現在の美容医療(美容外科、形成外科、美容皮膚科)において注入法は花盛りです。さすがに非吸収性の物質は大っぴらには使われていません。たまに長持ちするヒアルロン酸とだまして、非吸収性物質が入れられているくらいです。ただし逆に言えば、未だにそんなことやっている悪い奴が居る訳です。数年前に乳房に使われた非吸収性物質はトラブル続出で、学会から使用禁止令が出ました。振り返れば、15年前くらいにも一時非吸収性物質が流行りました。鼻唇溝(法令線って人相用語で、美容医療の用語ではありません)に入れたら、数年で肉芽化して治すのが大変だったです。それ以前にも本世紀に入って美容外科が国民に認知されてから、時折り発売されて困った状態でした。
1960年代にシリコン注射が開発され、まず乳房にその後顔面にも注入され
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こめかみリフトが流行っていて慣れました。効果は高い。結果は出ます。経過も早い。適応も広い。いいことづくめです。
「慣れました。」と書くと、これまでは上手くなかった様に捉えられるかも知れません。違います。言い訳になりますが、広範囲隔離リフトは他では余りされていません。いや、剥離範囲を患者さんにお示しして教える様な親切で真面目な美容形成外科医は、他には聞いた事が無いというだけかも知れません。少なくともチェーン店系では出来ません。
何れにしても広範囲剥離リフトの効能は余り知られていません。私は今から25年程前に先輩医に教えてもらいました。「靭帯法が一番だが、大変だし危ないし難しい!。次に効いて長持ちするのは広範囲剥離皮下リフトだ。しかも比較的容易だ!。SMAS法よりもいいよ!。」それ以来たまに、”適度”な広範囲剥離リフトをしていました。その後試行錯誤して、剥離範囲を拡大して、今から5年前からは、定番の
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眼瞼形成に目頭形成の併施は、口周り(人中だけでは無い上白唇短縮術等々)と並んで好きな手術です。
目頭切開手術は昔から眼瞼形成術の中でも定番でした。何故なら、重瞼術の際に併施する方が自然だからです。実際に重瞼術の大家である内田先生は、目頭切開を戦前に発表しています。内田法はW-形成術ですが、いまだに行われています。かと言って目頭切開術は、重瞼術や下垂手術と違って、傷跡が前にあるので全例に行われるのではありません。
蒙古襞は遺伝子が決定します。新モンゴル人種は必ず持っています。二重瞼と一重瞼も遺伝子が決定しますが、蒙古襞の遺伝子と同座です。日本人は新モンゴル系と古モンゴル系の混血ですから、二重瞼も一重瞼も存在しますし、蒙古襞の程度にもバリエーションがあります。ただし一重瞼の人は当然に蒙古襞が被さり、二重瞼の人はほとんど被さっていません。これが自然の摂理です。
蒙古襞の被さりの程
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こめかみリフトは大流行り。今回はLateral Buttress(梁だか控え壁)までさらに広範囲剥離して。たこ焼き状を治しました。
頬上顎複合体はMalar,メーラーと呼ばれ、前から見ると、眼窩下縁つまり下眼瞼の下を底辺とし、鼻の横が内側の辺で、外側は頬の後ろに囲まれる逆三角形の部分です。骨格的にも頬骨上顎複合体があり、Tripod,トライポッド=三脚(上下逆)と称されます。Malar にはMalar fat があります。骨の前の脂肪の塊ですが、笑うと”たこ焼き”型に膨らみます。三脚のうち後側の脚をButtressと言います。Malarと上顎を横の梁で繋いでいます。Buttressは訳すと控え壁とも言い、顔の横を支えています。
最近私はこめかみリフトを頻用しています。こめかみから眼窩外縁から、Malarへ向かって皮下剥離し、ゴルゴ線の外まで、つまりMalarの外側半分まで剥離します。ゴルゴ線はゴルゴ13,サーティー
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