2018 . 8 . 30

顔面部品が離れているのに、下顔面が長いとバランス的にこの手術の適応性が高い。

何を言いたいのか判らない標題になりました。上口唇短縮術の適応は多岐に渉る要素が影響します。サイズの手術は周囲とのバランスが重要だからです。そしてちょっとだけ変えると印象ががらっと良くなる症例もあれば、周囲の臓器の変更を要する症例もあります。感嘆に把握するには計測が役立ちます。逆に言えば計測しなければ治療内容を提示出来る筈がありません。だから、多くの美容整形屋の医師はやり方を知らないから出来ないのです。私は30年以上の美容形成外科医の経歴に於いてこの点をもっとも重用しして来ました。いや、実は幼少時から父に仕込まれたのです。つまり50年以上の顔面の見方の経験を持ちます。本当かあ?。まあまあそう言わずに画像と数字が証明しますから、ご覧下さい。

症例は25歳女性。上白唇(人中)長19㎜。Gummy lipで笑うと歯槽が露出。白唇が内反し赤唇が薄い。上口唇24㎜:下口唇35㎜で黄金比率の5:8に比べて上口唇長い。人中は狭く深い。Cupidの弓の形は明瞭。とにかく長い上口唇を右鼻翼基部〜鼻柱基部〜左鼻翼基部を4㎜切除の適応です。口角は当然下がるので挙上が好ましい。内眼角間36㎜:鼻翼幅34㎜:口唇幅45㎜で45度5㎜の適応。鼻翼縮小術も同時が好ましい。ただし34㎜を30㎜にすると内眼角間距離36㎜で目頭が離れているのが目立つから、Z−形成法は後日とした。口角は後日でも可能。

画像を見て行きましょう。

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上に正面像二葉。上左を見て上下の口唇を比べるとパッと見て上が長い。上右は笑顔を作ってもらいました。実は笑うときの筋肉の動きは個体差があります。本症例は上唇挙筋がよく働く様で笑うと白唇も挙がります。筋力の回復も早いでしょう。口角の挙筋群も強い方です。

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上は術直後と翌日の画像です。血液が付着している直後と翌日は見た目に違いますが、腫脹は翌日の方が強くなります。侵襲に対する生体反応は48時間がピークになります。常識です。

下に近接画像。

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上は左が術前、右が術直前のデザイン後。デザイン画の口角部の三角を頭に入れて置きましょう

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上左は術直後。デザインの三角の部まで口角が引き上げられました。口輪筋が麻酔で働かないので口は閉じません。上右図は手術翌日です。口輪筋を使って閉口しようとすると下口唇が主に挙がるので相対的に口角が下がります。

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上の右斜位像は左から術前、術直後、術翌日の順。

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上の左側面像も左から術前、術直後、翌日の順。

今回は抜糸時までですが、下に正面像、近接像、右斜位、左側面を並べました。

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術後1週間を経ると、口輪筋は上下とも働き始めます。隙間はありますが、生活に困らないそうです。上下の口輪筋のバランスも取れてすっきりした口元です。まだ腫脹はピーク時の30%程度残っています。

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腫脹が取れて来るとE-ラインが回復します。その上口輪筋の作用もトーヌスが戻り始めて口元が締まって来ました。

本日術後2週間で撮影しました。

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内出血も引いて形態も整い。機能的にも回復しています。本症例では術後2週間でも若干創跡が見えます。もちろん見えなくなって行きます。その意味で中長期的経過を見て言って下さい。次回術後1か月をお楽しみに!

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創跡がまだ目立ちます。鼻翼の横のDog earも右は縮まりましたが左は残りました。真皮縫合の糸も影響しているかも知れません。とにかく3か月待ちましょう。

IMG_1198IMG_1202三次元的形態は可愛くなりました。次回術後3ヶ月で完成を見たいと思います。

そして術後3か月が来ました。

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口角の挙上は優しさを魅せます。白唇が長くないと顔面の縦横のバランスが合います。可愛い表情で、映っていない目元との比率も数字通りの結果です。

近接像で見られる様に創跡そのものは目立たなくなりましたが、左の鼻翼横のDog Earは術後3ヶ月でも縮まり切りませんでした。症例中の約5%で起きます。真皮縫号糸が溶けて吸収されるまでは待ちました。直ちにCO2LASERで焼き潰します。平らになります。創跡は変わらないでしょう。約2週間で上皮化します。お願いして2週間後に拝見します。画像も頂けます。

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両側面と両斜位の四方向画像では下顔面がすっきりして、上下の口唇(白+赤)の縦長が理想的な黄金分割比率の5:8に相当しています。

医療法を遵守した情報を詳しくお知らせするために、症例写真・ブログに関しましても随時追加修正を行っていきます。症例写真の条件を一定とし、効果だけでなく、料金・生じうるリスクや副作用も記載していきます。ブログにも随時表現や補足の説明を付け加えていきます。

施術のリスク・副作用について

・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・抜糸までの間、鼻下を伸ばす表情はお控え下さい。・口唇部の違和感は、2~4週間程度かかります。・手術後2週間は、口を大きく開けることはお控え下さい。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、鼻孔部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。

6月から費用の説明も加えなければなりません。上口唇短縮術は28万円+消費税。口角挙上術は25万円 +消費税。ブログ掲載の契約を受けてもらえたら、出演料として20%オフとなります。