前回世界における標榜科目と専門医の話を拙い知識から書き始めたら、意外と長くなってしまいました。でももう一度読み返したら、言い忘れていた事がありました。
それは、日本形成外科学会認定の専門医と、日本美容外科学会のJSAPSとJSASそれぞれの専門医の価値というか意味を、どう考えるか?。将来に標榜科目の資格として値するか?。難しい命題ですが、若干の考察をしてみます。
日本形成外科学会の専門医は、さすがに医学的にハイレベルで専門分野での解剖、生理、創傷治癒機転、先天異常に対する遺伝学的知識、悪性腫瘍を含む疾病の取り扱いに付いての広い、しかも深い知識が求められます。何度も言いますが、大学医学部や医大での医学教育ではこれらは要求されません。認定医試験に必要な知識で、卒前教育で得た知識は一つ
▼続きを読む
形成外科、美容外科、美容皮膚科、美容整形 などの科目名称って何を意味するのでしょう。Ⅳ =美容医療の専門医=
各標榜科目と学会専門医との話をしてきましたが、その際他国の状況が気になりましたので、調べてみました。
まず判ったこととして、欧米先進諸国では科目標榜の際に、学会からの何らかのライセンスを持たないとならない、という条件を課していない国はないということです。
USAでは形成外科と美容外科はほぼ同一の科目で、専門医でなければ標榜して開業できません。ほぼ同一というのは、皮膚科医が美容皮膚科を、眼科医が眼瞼形成外科を、耳鼻医が耳鼻の形成外科を、乳腺外科医が豊胸術を診療することもできるからです。もちろんこの場合特別な研修を経ています。USAの美容形成外科専門医 Bourd of American Sosiety of Aesthetic Plastic Sugery は取得が難しく(費用が高
▼続きを読む
▼続きを読む
【黒目整形】切らない眼瞼下垂手術=NILT法は、普通の男性でも、普通に受けられます。
今回の症例の患者さんは、遠方からいらっしゃって下さった大学生の方です。症例提示を承諾いただいた上に、ちゃんと1週間後には、写真を転送して下さり、2週間後には、写真と撮りにいらっしゃって下さったいい人です。
結果に満足されていて、しかもムードさえも変えて似合う眼鏡を選んで来院される程、気に入って下さった様で、我々としても、うれしい限りの症例です。
症例は、20歳男性。一重瞼で皮膚性眼瞼下垂が重篤。前頭筋が開瞼時に常時収縮している。挙筋滑動距離は12mmと正常範囲。眼裂横径が25mm、内眼角間距離35mm、角膜中心間距離57mmと、蒙古襞が被さり気味で、拘縮も強い。
このような症例は、埋没法では持続性に難があるとは言えますが、治療期間から考えて現在切開法をできる状況にはないとの
▼続きを読む
▼続きを読む
形成外科、美容外科、美容皮膚科、美容整形 などの科目名称って何を意味するのでしょう。Ⅲ =学会専門医と標榜科目の関係=
各科目の説明を始めようと考えていたら、忘れていたことを思い出しました。学会の説明で専門医について触れましたが、どうやってクオリファイしているかを、書かなかったら意味がないではありませんか?。簡単に私の経験から、説明します。あくまでも、私の取得した日本形成外科学会認定専門医と、日本美容外科学会(JSAPS)専門医についてです。さらに今後の計画として各標榜科目に対して、各学会認定の専門医取得が義務づけられる予定なので、簡単に説明します。
私は医師になったのが、昭和62年ですが、平成5年に日本形成外科学会の認定する専門医(当時は認定医といいました。)を取得しました。日本形成外科学会の認定する施設で6年間の研修を受けた後に、申請しました。まず認定施設は相当する症例数を診療している、主に大学病院
▼続きを読む
▼続きを読む
形成外科、美容外科、美容皮膚科、美容整形 などの科目名称って何を意味するのでしょう。Ⅱ =各科目の違いの前に標榜について=
前回本題からはずれ、話が長くなったので、ページを変えました。
各科目の意味を書いていこうと思ったのですが、何故かと言いますと、医師側にさえ誤解が生じているからです。ポイントは二つ。1:標榜科目は大学卒業後に誰でも何でも名乗れること。2:美容医療はほとんどは自費診療で、一部が保険担保だが、どちらもできる医師は限られていること。
先日、ある美容皮膚科の開業において、皮膚科医にお手伝いいただく為に談話していたら、「今度の院長さんは、美容皮膚科だけしてきたってどういう医師なのですか?。」といいました。いまや、美容皮膚科は標榜科目名として使えるので、開業時に美容皮膚科を標榜できるのです。研修歴などは条件として取り上げられません。上記の1にあるように、標榜科目は厚労省が認めたらどの医師でも認
▼続きを読む
▼続きを読む