2014 . 3 . 6

美容医療の神髄Ⅷ-歴史的経緯第7話- ”口頭伝承話”その7

Tクリニックは、T先生が開業した美容外科医院ですが、彼が創始したのではありません。その点では私や多くの美容外科医と同じです。そこには、標榜科目である美容外科や形成外科を包含する根源的な美容医療を求めてきた哲学があったと言えます。いや、あったらいいなと思います。 Tクリニックは昭和51年に形成外科、昭和53年に美容外科が国家から標榜を認められる前から存在していました。それまで標榜が認められずに美容整形を標榜?していた輩と同じです。もう一度言います。美容整形という科目は、医療機関の看板に掲げてはいけないのです。法律で決まった科目しか掲げられません。マスコミが使うのは勝手です。判りやすいからで、法律を遵守しなくても罰は受けないからです。放送法には、意見は政治的に左右されない様に定められていて
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2014 . 3 . 5

美容医療の神髄Ⅶ-歴史的経緯第六話- ”口頭伝承話”その6

長らく中断していました美容医療の歴史。何故中断していたのかというと、美容医療の歴史を、私なりに書き連ねてきたこのブログで、やっと自分史の時代に来た時、自我が先行していしまい、自分の経験を詳述したくなってしまいました。前2回は卒後教育と認定医の説明に費やしてしまいました。反省して再開します。 昭和51年に形成外科が、昭和53年に美容外科が標榜され、美容外科においてはJSAPSとJSASの二つの日本美容外科学会が存在する事になってしまった時から、公的に美容外科が認知されたののにも関わらず、混沌とした戦乱の時代、競争のビジネスの時代になっていったのです。この結果美容医療は荒廃していったといえます。 この頃何が起きたかと思い返してみると、美容外科のビジネス化の萌芽と、医学的向上性の萌芽が
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2014 . 3 . 1

顔の輪郭を分析します。—次に正面輪郭を—

正面輪郭は、黄金比率に支配されています。 レオナルドダビンチが提唱したあれです。長方形の縦横の比率として最も美しいというか、安定感がある比率。5対8をいいます。よくあるのは煙草の箱、コピー用紙なんかも近似値です。いろんなものが近い比率です。 顔の正面輪郭を長方形で囲んだら、黄金比率になるのが美しいとされています。つまりやや面長、でも長すぎない。その中に収まる顔がバランスがいいというものです。 さて、顔が長い短いは、身体の大きさつまり身長との比率ですよね。顔の上下長には頭も含むので、人種による差が少なく(頭が小さければ知能が低いということになる。)、身長との比率が、顔の相対的上下長として見られますよね。日本人をはじめとしたモンゴロイド系人種では、平均身長が男性で170cm未満
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2014 . 3 . 1

顔の輪郭を分析します。—先ずは側面輪郭から—

顔を横から見て下さいと言っても、自分の顔は正面からしか見る事ができないものです。合わせ鏡や三面鏡で普段から自分の顔を見る人は昨今では希少種人です。でも人間は動物の中でも3次元視ができる能力が秀でているのです。何故なら二つの目が前を向いてから、同時に二つの目で見る事ができるからです。その結果、3次元的に距離を感じる事ができるのです、凹凸を正面から見ても前後位置を感じる事ができる様に、人間では目も脳もうまく出来ています。 ところで顔を横から見て、どこが前に出ているかは、人間らしさを表出します。何故かというと、人間は特殊な動物で、顔の向き、顔の部品の使い方が他の動物と違うからです。 人間は直立する唯一の動物です。そのため、首は上に伸び、その上に頭と顔が乗っています。そのため顔は身体と同
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2014 . 2 . 28

上口唇短縮術とは?。-症例2-

何度も書きますが、口唇とは赤い唇だけでなく、医学的には鼻の下の皮膚も口唇とです。赤い唇を赤唇、肌色の唇を白唇と言い分けます。ですから、上口唇短縮術はどこかを切除縫合することになります。 最近学会でも報告されているのですが、鼻翼基部から鼻柱基部の外鼻孔底の堤状の高まりの下に傷を持って来れば、折れかえり線なので傷跡が見えにくくなると考えられ、そこで切除するようになりました。但し、形成外科認定医が、形成外科的縫合で丁寧に縫い合わせないと、何しろ動くところですから傷跡の幅が出てきてしまい、見え見えの傷跡になってしまいます。そういう意味では、非形成外科医の多いチェーン店では手術を受けない方がいいと思います。 上口唇短縮術については、今回もう一例提示できるので、その経過をお見せしようと思いま
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