目頭切開と切らない眼瞼下垂手術を行った症例の2週間後経過です。
近接写真では傷跡がまだ赤いのが見えます。メイクで隠れます。
術前術後2週間を比較すると、感じるのは、むしろ術後の方が自然な感じがしてしまうのは、私だけでしょうか?。
今回は丁度いい出来栄えだと思います。このセンスは経験がものをいうのでしょう。
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美容医療の神髄本編―美容医療の基本―その4 何故美容外科診療には形成外科診療の経験が必要なのか?。診療の前提となる知識:解剖、生理
前回前置きまでとしたのは、原則論を始めに提示したかったのです。今回は具体的に!
形成外科の診療では、特に顔面の、また体表のほとんどすべての部位の再建を主とします。つまり、見た目の(形態的な)治療も機能の治療も目的とするわけです。対象疾患は、形成外科学会が宣言した項目に従っています。やけど、体表の外傷、顔面の外傷(骨折も含む)、体表の先天性異常、瘢痕、手足の外傷および先天性異常、皮膚皮下組織の良性および悪性腫瘍、皮膚皮下組織潰瘍、瘢痕およびケロイド、その他です。これらの形成外科対象疾患のうちの多くが、美容外科の対象疾患と重なります。これまで何度か述べてきましたが、形成外科と美容外科では、対象患者さんが疾病者と正常者、費用が保険と自費という様に違いますが、目的は形態の改善ということで同じで
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美容医療の神髄本編―美容医療の基本―その3美容外科診療において前提となる知識:解剖、生理とは?。
前回、美容医療における、形成外科の優位性として、形成外科独自の縫合法の説明をしました。
もうひとつ形成外科の優位性として、疾患を治療するため、美容医療に必要な解剖的な知識を学んできたことがあります。さらに言えば、それを実際に目で見たことがあるという点は、ほかにないものです。
近年、卒後に形成外科を大学病院等で研修したのちに、美容外科も始める医師が多くなってきました。今から15年前頃までは形成外科医は美容外科診療をしないという不文律があったのですが、1998年の美容外科学会で両科を同時診療することが勧められたのです。いいことではありますが、かといって形成外科診療において、美容医療の観点から研鑽しているかというと、意識が薄弱な人も多いようです。逆に、いきなり美容外科に入ってしまい、大
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まぶたの機能と美容医療Ⅹ 眼頭切開3 -症例供覧ー これは可愛い!
さっそく、目頭切開手術(内眼角形成術)の症例供覧ができるようになりました。
このところ、目頭切開術の適応患者さんが増えています。そのうちの多くの方はこのブログを見てくださっていました。但し、内容が難しく解らないとの声も少なからずありました。私としましてはポイントを極力噛み砕いて書いたつもりなんですが・・。
そこでやはり、画像でお見せしながら、説明したいと考えました。症例は26歳で、先天性一重瞼、眼裂横径が24mmで内眼角間距離が37mmと目が離れています。瞳孔中心点間距離は60mmと平均値なので、典型的な蒙古襞による数値です。このため拘縮(突っ張り)が強く、開瞼に抵抗しています。二重(奥二重的に希望)にすると同時に挙筋を強化する切らない眼瞼下垂手術も行うこととなりました。
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美容医療の神髄本編―美容医療の基本―その2治療:形成外科的縫合とは
美容医療の中で、皮膚科的分野は置いといて、今回は形成外科、美容外科の分野での、侵襲を伴う治療について、その機序、生理、解剖について述べたいと思います。
まず、今回は切開手術に於ける、形成外科的縫合の意味、特徴、違いについて述べると共に、形成外科の優位性についても触れます。
縫合:これまで、26年間形成外科医として、診療してきて、もっとも啓蒙が不足で、そのためもっとも残念な点。何のために、形成外科を受診するのか?。なぜ形成外科医が顔面を手術するべきなのか?。何が言いたいのかというと、私達形成外科医認定医が手術したら、傷跡が消えるに等しいからです。本当?。また偉そうなこと言ってエ~。という声が聞こえそうですし、「だって顔出し,怖いし、傷跡が残るんでしょう?。」といわれると、「じゃあ!
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